シトロエンC3 1.2 ピュアテック

公開 : 2016.10.19 05:50　　更新 : 2021.03.05 21:43

シトロエン

コーナリング・スピードが高まると、次第にステアリングから手元に伝わる情報は希薄になるが、切れ角と車体の向きは一致している。

フロント・シート周辺は広々としており、ステアリングやシートの調整幅が大きいのも良心的だ。身長が高くても不満はないだろう。

その点、リア・シートはタイトだ。特に頭上スペースが小さい。身長が高い場合、つねに頭は天井に触れることになるだろう。一方の荷室はまずまず。

ダッシュボードのデザインはクールでシンプル。IKEAのトレードマークとおなじである。見た目だけでなく触りごこちもよく、コストが安いパーツも、そうは見えないように工夫されている。

Apple CarPlayやAndroid Autoを使用できるようになったのも現代のクルマとしては大きい。

■「買い」か?

フォード・フィエスタほどシャープではないが、スコダ・ファビアと同じくらい室内は広く、VWポロに負けないほど質感が高い。

好き嫌いがはっきりと分かれるというリスクがあるうえ、いずれのレベルもトップ・クラスとはいえないが、市街地で卒なく走れるのもよい。

ただ、もし高速道路を走る機会が少なくないのならば、ピュアテック110の購入をすすめる。こちらのほうが高速巡航で苦労しない。

■日本版編集部の見立て

C4カクタスの日本市場への導入モデルを考えると、この1.2ピュアテックが日本に輸入される最有力候補だろう。フィエスタほどシャープではないというのは、もちろんわかりきったこと。シトロエンらしいスムーズな足まわりは、いままでのシトロエン・ファンを納得させるだけのものがあるようだ。