ニュルで市販車最速タイムを叩き出したウラカン・ペルフォマンテ ジュネーブ

公開 : 2017.03.07 16:27  更新 : 2017.06.01 00:28

エアロダイナミカ・ランボルギーニ・アッティーヴァを採用

ペルフォマンテには、イタリア語で「翼」を意味するエアロダイナミカ・ランボルギーニ・アッティーヴァ(ALA)を採用している。ペルフォルマンテ専用に開発したアクティブ・エアロダイナミクス・システムは、高ダウンフォースや低抗力での走行の際、能動的に空力負荷を変化させる。

このシステムは、デザイン、重量、パフォーマンスなどすべての面において車両と完全に一体化している。フロント用ALAシステムの電動モーターを擁するのは、上部表面にアクティブ・フラップが付き、鍛造カーボン・フレームを使用したフロント・スポイラーだ。また、リア・リッドは、エアダクトの周りからリア・ウイング、そしてウイング・パイロンを囲むように設計がされている。

また、ランボルギーニ・ピアッタフォルマ・イネルツィアーレ(LPI)が、車両に搭載されたすべての電子装置をリアルタイムで管理。ALAシステムと連動し、僅か0.5秒足らずでALAシステムのフラップを起動するなど、あらゆる走行条件において最高の空力設定を整える。

ALAをオフにすると、フロント・スポイラー内のアクティブ・フラップが閉じ、高速でのコーナリングおよびフルブレーキング時に必要な高ダウンフォースを発生させる。ALAをオンにすると、電動モーターによってフロントのフラップが開いてフロント・スポイラーの空圧を削減するとともに、インナーチャンネルを通じて特殊形状の車体底部へと空気の流れを導く。この結果、劇的に抗力が減少し、加速および最高速度の最大化に最適な条件が整う。

リア・ボンネットの下には、エアダクト4本を設置。フード下の換気および排気冷却を行うために中央ダクト2本は常に開いた状態で、外部ダクト2本はリア・ウイングのインナーチャンネルに連結している。リア・ウイング・チャンネル内の空流は、電子作動式フラップ2つで制御。電子作動式システム全体の重量は、従来の油圧式システムに比べて80%も軽量だという。

ALAをオフにするとリア・フラップが閉じ、リア・ウイングが従来の固定式ウイングと同様の働きをする。また、ウラカン・クーペ比750%増というダウンフォースを発生し、高速コーナリング時およびフルブレーキ時の安定性を高める。

一方、高スロットル時にはLPIがALAをオンにし、開いたフラップからリア・ウイングのインナーチャンネル内へと空気が流れ込み、ウイング下を通るように導く。その結果、抗力を削減するとともに、加速力およびトップスピード到達力が向上する。

さらに、リアウイングのインナーチャンネルは左右に分かれ、高速でのコーナリングに最適なエアロ・ベクタリングを行う。LPIは、曲がる方向に応じてALAの設定をスポイラーの左右いずれかに切り替え、インナー・ホイールのダウンフォースおよびトラクションを増加させることによってローリング時の荷重伝達に対抗する。また、同様にシャシーの推進力を最適化して操舵角を縮小させ、車両全体の動的安定性を向上させる。

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