モータースポーツ・ギャザリング 最優秀賞は1964年式ATS2500GTS

2017.08.18

モントレーでは後発のイベントながら、確固たるポジションを確立したのがクエイル・ロッジで開かれているモータースポーツ・ギャザリングです。入場券が限定発売されるため、今ではプラチナチケットと呼ばれるほどの人気を集めています。その人気の秘密を探ってみましょう。

text & photo:Motohiro Yamazaki(山崎元裕) photo:Yasuhiko Sato(佐藤靖彦)

エクスクルーシブな雰囲気が、モータースポーツ・ギャザリングの魅力

モントレーの隣町、カーメルにある高級リゾート、クエイル・ロッジ・アンド・ゴルフ・コースの名前は、すでにカーエンスージアストの間で広く知られるようになった。それはモントレー・カーウィークの期間中に、モータースポーツ・ギャザリングが開催されるためで、限られた枚数のゲスト用チケットが、実に$600を超える非常に高価なプライスであったとしても、このイベントだけは絶対に見逃すことはできないという熱狂的なファンが、毎年世界中からこの場所へと足を運ぶからだ。


今年のモータースポーツ・ギャザリングには、トータルで225台のクルマとバイクがエントリーされていた。このイベントでのメインプログラムは、11のクラスに分かれてのコンクールで、それに加えて現在では、世界のスーパースポーツ&プレミアムカーブランドによる、ニューモデルのワールドプレミアなど、さまざまなニュースがここから発信されるようになったほか、メジャーオークショネアのボナムスも、毎年ここでオークションを開催している。

さらにランチタイムになれば、会場内にいくつも用意される特設テントで、それぞれに特色のある料理を、優雅な時間の流れの中で楽しむことも可能。このエクスクルーシブな、そして落ち着きのある雰囲気こそが、モータースポーツ・ギャザリングの大きな魅力なのだ。

ベスト・オブ・ショーはATS2500GTSに

グレート・フェラーリやスーパーカー&カスタム・コーチワーク、そして年代別に分けられたスポーツカーやレーシングカーのクラスなど、それぞれに厳正なジャッジが行われた結果、2017年のベスト・オブ・ショーの栄誉に輝いたのは、1964年式のATS2500GTSだった。


ロードカーとしては最も早い時期にミドシップレイアウトを採用したGTであり、さらに近くATSが復活する予定であることを考えれば、今回の受賞はまさにベストなタイミングであったともいえる。はたして来年は、このエクスクルーシブなイベントに、どのようなエントリーがあるのか。今から楽しみになってきた。
 

記事に関わった人々

  • 山崎元裕

    Motohiro Yamazaki

    1963年生まれ。青山学院大学卒。自動車雑誌編集部を経て、モータージャーナリストとして独立。「スーパーカー大王」の異名を持つ。フツーのモータージャーナリストとして試乗記事を多く自動車雑誌、自動車ウェブ媒体に寄稿する。特にスーパーカーに関する記事は得意。

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