オープンスポーツの聖地 モーガン・エクスペリエンスセンターへ潜入(1) 入場無料の観光スポット
公開 : 2025.11.30 17:45
英国のモーガン・エクスペリエンスセンターは入場無料 戦前のクラシックから近年のコンセプトカーまで 2時間の工場見学は約6600円 商談を迫る営業マンなし UK編集部が見学ツアーを体験
入場無料のモーガン・センター
モーガンは、グレートブリテン島南西部、マルバーンに位置する自社のエクスペリエンスセンターを、観光スポットとして開放している。モーガン・ファンの聖地、というだけではない。何しろ入場無料。ブランド悠久の歴史へ、身近に触れることができる。
受付カウンターの先にあるのは、小洒落たカフェ。地域の住民は、日常的な待ち合わせ場所にしているそうだ。こんな姿勢は、ブランドの敷居の低さを示すものといえる。

創業100周年を迎えた2009年に、工場の裏手にあった古い社交クラブを購入し、エクスペリエンスセンターへリノベーション。その後、2019年にモーガンは大手産業グループのインベスト・インダストリアル社によって買収され、施設は一新された。
丘陵地帯で1時間の試乗 1泊2日のレンタル可能
カフェでは初期の3輪モデル、プロトタイプのP101を眺めながら、バリスタによるコーヒーを味わえる。ブランドショップでは、モーガンのロゴがおしゃれなアクセサリーやウェアを購入できる。ハンドビルドの自転車、パシュリー・モーガンも売り物だ。
もちろん「エクスペリエンス」センターだから、量産モデルの試乗も可能。2025年時点では150ポンド(約3万1000円)が必要だが、事前に申し込みすれば、マルバーンの丘陵地帯で1時間をかけて、スーパー3やプラスフォーの面白さを確認できる。

より深く確かめたければ、1泊2日でレンタルも可能。初春の週末を、ピカピカのモーガンで充実させることも夢ではない。
センター内には、歴史的な資料が所狭しと並んでいる。美しいスケールモデルや、壁面に投影される郷愁を誘う映像だけでも、鑑賞に値するだろう。取材時は、スロープの先の展示室に、8台のクラシック・モーガンが並んでいた。
戦前のクラシックから近年のコンセプトカーまで
他にも、第二次大戦前の4-4クーペや、商業的に振るわなかった1963年式プラス4 プラス、1968年のプラス8なども必見。僅か21歳で同社のチーフデザイナーへ就任した、マット・ハンフリーズ氏による2009年式のエアロマックスも見逃せない。
壁面のガラス製キャビネットには、モーガンが勝ち取った数々のトロフィー。創業初期の新聞記事のスクラップブックも、30冊ほど展示されている。創業間もない頃、ブランドにとってレースでの勝利を伝える記事は、広報面で重要なツールになった。

モーガンが表紙を飾った、1987年のAUTOCARも収蔵されている。レーシングカーのプラス8を取り上げ、「時速145マイル(233km/h)! モーガンがポルシェを食い物に」というキャッチコピーが踊っている。
2016年のEV3コンセプトも面白い。当時の3ホイラーがベースのバッテリーEVで、0-100km/h加速9.0秒、航続距離240km/h以上をうたったプロトタイプだ。





















































































































































