なぜ今? ホンダがこのタイミングで、クラリティPHEVを発売したワケ

2018.08.13

第2世代「クラリティ」は最初から3兄弟

こうした初代「クラリティ」での学習を踏まえて、ホンダは2016年に第2世代「クラリティ」を市場導入した。

このタイミングは、2015年末にトヨタが「ミライ」を発売したことに深く関係する。日本政府としてもミライ登場をきっかけとして、自動車産業のみならず、住宅分野や工業分野を含めた「水素社会の実現」を強調した。ホンダとしては、そうした国の方針の中で、燃料電池車の量産化に再挑戦することを決めたのだ。

ただし、第2世代「クラリティ」は初代のように燃料電池車のみでの商品設定を避けた。

そのために、燃料電池スタックを初代「クラリティ」に比べて大幅に小型化し、車体の前方に配置することで、他のパワートレイン搭載のための相互補完性を確保したのだ。

その結果、燃料電池車の「クラリティ・フューエルセル」、EVの「クラリティ・エレクトリック」、そして「クラリティPHEV」の3兄弟を設定した。「クラリティ・エレクトリックEV」については、米ZEV法を念頭にアメリカ向けのみの発売としている。

筆者は、この3兄弟を昨年、栃木県の本田技術研究所で比較試乗した。ハンドリングについては、車体の前部の重量が軽い「クラリティ・エレクトリック」が最も優れていた印象がある。

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