メルセデス・べンツG63 AMG

公開 : 2013.07.10 11:36  更新 : 2017.05.23 16:39

■どんなクルマ?

メルセデス・ベンツG63 AMGは、英国市場にリリースされる最も強力で速く、そして高価なGクラスで、旧いスーパーチャージャー付きのG55に代わるモデルだ。

一般的なモデルは、リファインされた6気筒ディーゼル・エンジンを積むG350ブルーテックだが、このG63 AMGは5.5ℓのV8ツインターボを搭載するトップ・エンド・モデルだ。そのパワーは537bhp、トルクは77.6kg-mで、2.5トンのボディを0-100km/h加速5.4秒というタイムで引っ張る恐るべきパフォーマンスの持ち主だ。

また、この新しいV8は、アイドリング・ストップと3つのドライブ・モードを持つ7速のAMGスピードシフトが組み合わせられる。

このパワートレインはGクラスの歴史の中で最も速いモデルであると同時に、G63としては最も良いエミッションを持つ。とは言え、CO2排出量は322g/kmだし、燃費は7.3km/ℓだ。

30年間見慣れているゲレンデワーゲンのスタイルではあるが、G63は専用のラジエーター・グリルと、フロント・バンパー、フレアしたホイールアーチ、ステンレス・スティール製のランニング・ボード、サイド出しのエグゾースト・システム、そして20インチ・アロイ・ホイールで通常のモデルとの差別化を図っている。

また、インテリアは、インストルメント・クラスターとセンターコンソールが新しい一新されたダッシュボードが与えられている。

しかし、そのキャビンの豪華な雰囲気にかかわらず、G63は3つのディファンシャルを持つオフロード・パフォーマンスに秀でたモデルでもある。

■どんな感じ?

そのルックスから想像してしまうのとはまったく別で、G63は実用主義に徹したモデルではない。高いクオリティの本革は、ダッシュボードはもちろんのこと、ドア・パネルまで覆われている。どのAMGメルセデスにも共通するテクノロジーのすべてがダッシュには装備されている。7インチのカラー・スクリーンに納められたコマンド・オンライン・マルチメディア・システムもそのひとつだ。また、大部分のスイッチギアは他のメルセデスでもお馴染みのものが装備されている。3つのディファレンシャル・ロック・ボタンはセンター・コンソールの上部にあり、その下にロー・レンジ・セレクター・ボタンが付く。

ドライビング・ポジションはアップライトで、非常に快適でルーミーな空間だ。但し、リアは驚くほど気前が良いわけではないし、ランドローバー・ディフェンダーと比較すると、エルボー・ルームは広くない。

実に快適なドライビングが味わえる。その保守的なリジッド・アクスルにもかかわらず、乗り心地は素直で、よくコントロールされている感じがして、この手のクルマとしては非常に洗練されているということができる。

ボディ・ロールも適切だ。旧いリサーキュレーティング・ボールのステアリングは、ドライバーに忙しいステアリング捌きを要求するが、それでも予想よりは遥かに行儀が良い。

巨大な7シーターのGLクラスとは異なり、そのボディ・サイズも英国の平均的な道では大きすぎて扱いにくいというものではない。しかし、そのサイド・エグゾーストから吐き出されるサウンドは逞しい。

イニシャル・イナーシャに慣れれば、あとはG63はベントレー並の容赦ないパワーを発揮する。そのパフォーマンスは、十二分すぎるほど。望むのであれば、パドルシフターでマニュアル風にギアを変えることもできるのだ。

■「買い」か?

客観的に見れば、£123,140(1,850万円)という価格は常規を逸していると言えよう。ライバル達は、もっと安い価格で素晴らしいパフォーマンスを持っているといえる。

しかし主観的にみれば、そのV8パフォーマンスと、旧いエクステリア、そして最新のエクステリアという組み合わせは、充分に魅力的だ。その存在価値は確かに難解かもしれないが、それでもなお魅力的なモデルであることは間違いない。

(アラン・ミュール)

メルセデス・べンツG63 AMG

価格 £123,140(1,850万円)
最高速度 210km/h
0-100km/h加速 5.4秒
燃費 7.3km/ℓ
CO2排出量 322g/km
乾燥重量 2550kg
エンジン V型8気筒5461ccツインターボ
最高出力 537bhp/5500rpm
最大トルク 77.6kg-m/2000-5000rpm
ギアボックス 7速オートマティック

関連テーマ

人気テーマ

 
最新試乗記