【水素燃料内燃機関のスーパースポーツ】ケン・オクヤマ・カーズ、F61Hバードケージをアブダビでワールドプレミア!F1開催地でファンが熱視線?

公開 : 2025.12.22 17:05

12⽉10⽇、ケン・オクヤマ・カーズはワンオフカー『F61Hバードケージ』をアブダビでワールドプレミアしました。コラボ企業と共に進めてきた内燃機関の⽔素燃料⾃動⾞プロジェクトを、世界に向けて発表するものです。

F1が開催されるアブダビにて

12月10日、ケン・オクヤマ・カーズ(以下KOC)はワンオフカー『F61Hバードケージ』(以下F61H)のワールドプレミアを、アラブ首長国連邦アブダビのリッツカールトンホテルで行った。また、F1が開催されたヤスマリーナ・サーキットのハーバーにおいても特別プレビューを行い、世界から訪れたF1ファンの注目を集めた。

こちらはKOCが、コラボレーション企業『ファスト』(Future Automotive Solutions and Technologies)と共に進めてきた、水素燃料自動車プロジェクトを世界に向けて発表するもの。ファストは、自動車の水素化プロジェクトを世界規模で進めるドバイをベースとする投資会社だ。

アブダビでワールドプレミアされた水素燃料のワンオフカー『F61Hバードケージ』。
アブダビでワールドプレミアされた水素燃料のワンオフカー『F61Hバードケージ』。    ケン・オクヤマ・カーズ

F61HはKOCがこれまで進めてきた、公道走行可能な水素燃料エンジン搭載のハイパフォーマンススポーツカープロジェクトの具現化で、このカテゴリーでは世界初になるという。

ガソリン燃料自動車と同様の内燃機関を利用し、走行時に二酸化炭素を排出しないサステイナビリティにこだわり、『スポーツカーに新たな未来を与える』としている。また、既存のガソリンエンジンをベースとした内燃機関に搭載可能なユニットであることも特徴だ。

ベースは内燃機関の最新ワンオフモデル

開発ベースはKOCの最新ワンオフモデル、『コード61バードケージ』。V型12気筒ガソリンエンジンをフロントに搭載する2シーターバルケッタボディを持つスポーツカーで、コンコルソ・デレガンツァ・ヴィラ・デステ、ペブルビーチ・コンクールデレガンスにもノミネートされ、既に顧客へのデリバリーが進んでいる。

F61Hは圧縮水素を燃料とし、12気筒独立電子制御水素燃料噴射システムを採用。『イタリア製』V型12気筒ガソリンエンジンをベースに、パートナー企業のフラットフィールドと共に開発を進めたものだ。

プロジェクトを率いるケン・オクヤマ・カーズ代表の奥山清行氏。
プロジェクトを率いるケン・オクヤマ・カーズ代表の奥山清行氏。    ケン・オクヤマ・カーズ

フラットフィールドは、環境対策をベースとして、水素エンジンを始めとして多様なエネルギーソースの活用を進めるエンジニアリング開発会社となる。

トランスアクスルレイアウトの6速マニュアルトランスミッションが採用され、リアに水素燃料タンクが装着されている。現在の標準的な水素ステーションにて水素燃料の充填が可能だ。

なおKOCは、今回の水素自動車開発協業会社であり水素燃料に関しての研究を重ねているフラットフィールドとともに、今後もさらに進化した水素自動車を開発していくとのこと。

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  • 執筆

    AUTOCAR JAPAN

    Autocar Japan

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の日本版。

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