【モダン・ボルボの期待通り】ボルボV90 リチャージT6 AWDへ試乗 PHEV 前編

公開 : 2020.09.29 10:20  更新 : 2020.10.02 08:18

プラグイン・ハイブリッドのボルボを牽引するであろう、控えめなパワーと価格の、リチャージT6。優れた実用性と快適性を備えた、エグゼクティブ・ワゴンのV90にも追加となりました。英国編集部が一般道で評価しました。

もくじ

PHEVを8年前から用意していたボルボ
仕様次第で50g/kmを下回るC02排出量
現代のボルボ製ワゴンに期待するとおり

PHEVを8年前から用意していたボルボ

text:Matt Prior(マット・プライヤー)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

 
4ドアサルーンやステーションワゴン、SUVへ、いち早くプラグイン・ハイブリッド(PHEV)の導入を図ったボルボ。自動車にかかる税金を減らし、燃費を向上させ、ドイツの主要ライバルより一歩進んだ姿勢は評価を集めてきた。

スウェーデン・ヨーテボリの自動車工場が、PHEVを製造し始めてから8年が経つ。その間に、ライバル・ブランドとのPHEVモデルの競争は、激しさを増している。

ボルボV90 リチャージT6 AWD Rデザイン(英国仕様)
ボルボV90 リチャージT6 AWD Rデザイン(英国仕様)

英国では社用車として自動車税の制度が見直され、PHEVの重要性は高まっている。量産が進み、車両価格も相対的に安くなりつつある。

ディーゼルエンジンとPHEVとの組み合わせや、ガソリンエンジンとPHEVを組み合わせた高性能仕様など、さまざまなバリエーションに取り組んできたボルボ。そして今回、新しいPHEV版が追加された。大型モデルでは、コストバリューを意識した設定で。

それがT6。V60やXC60だけでなく、V90でも選択できるようになった、パワーが控えめの比較的手頃なグレードだ。

フラッグシップのステーションワゴン、V90としては、一番の稼ぎ柱にはならないかもしれない。しかし、V90のラインナップの中で見ると、スイートスポットと呼ぶべき好バランスに仕上がっている。

V90には、大きなボルボとして伝統的に受け継がれてきた実用性と、ラグジュアリーな車内空間が用意されている。加えて、ユーザーにとってはうれしい四輪駆動でもある。

仕様次第で50g/kmを下回るC02排出量

C02の排出量は、仕様次第で50g/kmを下回る。価格も、メルセデス・ベンツやBMW、アウディのPHEVモデルと比較して競争力に優れている。オプションを選び過ぎなければ。

ボルボV90 リチャージT6のカタログ燃費とCO2の排出量は、ライバルの一部よりはわずかに劣る。その理由は、T8にも採用されていた11.6kWhという、PHEVとしては大きめのバッテリーを搭載するため。

ボルボV90 リチャージT6 AWD Rデザイン(英国仕様)
ボルボV90 リチャージT6 AWD Rデザイン(英国仕様)

そのかわり、ライバルと比較してEVモードでの航続距離は長い。さらに英国では、課税基準値となるCO2の排出量、50g/kmを切れるという点は大きい。

ただし、追加装備を沢山選択して車重が増えると、燃費も悪化して課税基準値を超えてしまう。欲張りすぎない方が良い。

今回の試乗車の場合、Rデザインと呼ばれるトリムグレードで、オプションの20インチ・アルミホイールと、アダプティブ・ダンパー、エアサスペンションを備えていた。リア側はセルフレベリング機能付きだ。

この内容でCO2の排出量は、50g/kmに収まる。運転支援システムや、テックやラウンジと呼ばれるトリムオプションも、恐れずに選択できる。豪華なB&W社製のオーディオシステムも付けられる。

ここに、例えば牽引フックや、リアシートへヒーターを内蔵してしまうと、英国では年間の税金が高くなってしまう。装備を取るか、税金を取るか、家族と相談することになりそうだ。

 
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