【Gulfカラーにひと目ぼれ】マクラーレン・エルバ・ガルフ・テーマ by MSO、日本上陸

公開 : 2020.12.03 21:15  更新 : 2021.10.11 09:38

マクラーレンのなかで、最もスリリングな走りを求めたモデル「マクラーレン・エルバ」。そのガルフ・カラー仕様が日本に上陸。屋根も、フロントガラスもない、スパルタンな1台を、象徴的なカラースキームが彩ります。

ガルフ・オイルとの歴史、再び

text&photo:Kazuhide Ueno(上野和秀)、AUTOCAR JAPAN編集部

マクラーレンとガルフ・オイルの新たなリレーションシップを祝い、今年10月に開かれたグッドウッド・スピードウィークで特別な1台が姿を現した。

それは、ガルフ・カラーに彩られたマクラーレン・エルバだった。その実車が日本に上陸したのでレポートしたい。

マクラーレン・エルバ・ガルフ・テーマ by MSO
マクラーレン・エルバ・ガルフ・テーマ by MSO    上野和秀

このエルバは、ビスポークを担当するマクラーレン・スペシャル・オペレーションズ(MSO)による「エルバ・ガルフ・テーマ by MSO」である。

「ガルフ」は、1968年から1973年までマクラーレンのレース活動を支えたオイルメーカー。カンナムからF1、インディを闘うマシンには、ガルフ・オイルのステッカーが誇らしげに貼られていた。

1995年にはBPR耐久シリーズにガルフ・カラーのマクラーレンF1 GTRが姿を現す。しかも開幕戦でいきなり優勝を果たし、新たな歴史を刻み始め現在に至る。

クラシカルと最新テクノロジーの融合

マクラーレン・エルバの原点は、1966年に登場したレーシングスポーツカーのエルバ・マクラーレンM1Aとなる。

その精神を、最新のアルティメット・シリーズで表現した。

マクラーレン・エルバ・ガルフ・テーマ by MSO
マクラーレン・エルバ・ガルフ・テーマ by MSO    上野和秀

究極のドライビング・プレジャーを提供するロードカーとして開発され、ルーフはおろかウインド・シールドすらない、スパルタンでクラシカルなスタイリングが特徴。

また、エアロダイナミクス技術を駆使して、コクピット上に気流で「バーチャル・キャノピー」を発生。乗員の身体を襲う風圧は存在しない。

エルバはマクラーレンの最新テクノロジーで構築。カーボン製のセンター・モノコックを基本に、815psを発揮するV8 4.0Lツインターボ・エンジンにより最高の運動性能を発揮する。

こうして創始者ブルース・マクラーレンが計画していた究極のロードカーは、54年後にアルティメット・シリーズでガルフと共に実現したのである。

東京都で開催されたお披露目会場には、特別なカスタマーと、一部のメディア/ジャーナリストだけが招待された。

「夢のコラボレーションが実現」

アンヴェールに立ち会ったマクラーレン日本法人の正本嘉宏代表は、レース界の象徴的なカラーリングをまとった1台について、「20年の歳月を飛び越えて、この度、マクラーレンとガルフは第3期のパートナーシップを結ぶことを決めました。それを記念して、皆様にお披露目しましたのが、最新のアルティメット・シリーズ、エルバをベースにした“マクラーレン・エルバ・ガルフ・テーマ by MSO”です」と紹介。

「エルバとガルフ・オイルとのコラボレーションには最適なモデル。夢のコラボレーションが実現しました」と続けた。

マクラーレン・エルバ・ガルフ・テーマ by MSO
マクラーレン・エルバ・ガルフ・テーマ by MSO    上野和秀

「限られたVIPのお客様にこういったスペシャルなビスポーク仕様のオーダーを受け付けており、本日は、マクラーレン・セナを1990年のル・マンで活躍したF1 GTRロングテールのカラーリングにペイントした特別なビスポークモデルも展示しております。今後も、このようなお客様のニーズに積極的に対応してまいりたいと考えております」

コラボレーションの将来については、「マクラーレンとガルフ・オイルは、お互いの知見、そして革新的な技術を持ち寄って、さらなるパフォーマンスの高みに向かって突き進んで行きます。来年度2021年からは、このガルフ・オイルが、マクラーレンの優先オイル・サプライヤーとなり、マクラーレンの全スーパーカーのハイパフォーマンスなエンジンに最適化されたオイル、潤滑油系、燃料を搭載することになるのです」と説明。

「さらにパートナーシップを強化して、マクラーレンのグローバルのカスタマーイベント、レーシング活動、リテーラーでの活動、お客様・メディアとのタッチポイントで、様々なプログラムを組み立ててまいりたい」と、明らかにした。

記事に関わった人々

  • 上野和秀

    Kazuhide Ueno

    1955年生まれ。気が付けば干支6ラップ目に突入。ネコ・パブリッシングでスクーデリア編集長を務め、のちにカー・マガジン編集委員を担当。現在はフリーランスのモーター・ジャーナリスト/エディター。1950〜60年代のクラシック・フェラーリとアバルトが得意。個人的にもアバルトを常にガレージに収め、現在はフィアット・アバルトOT1300/124で遊んでいる。

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