【クルマ&支払いどうなる?】もしも納車前に購入者が死亡したら……

公開 : 2021.05.18 05:45  更新 : 2021.10.13 12:13

納車前にまさかの事態に遭遇した筆者が、もしも納車前に購入者が死亡してしまった場合について調べました。

購入者が新車を待たずして死亡したら?

text:Kouichi Kobuna(小鮒康一)
editor:Taro Ueno(上野太朗)

冒頭から私事で恐縮ではあるが、今年の3月にとある車両の注文を入れ、現在納車される日を首を長くして待っている状態だ。

その車両は趣味性の高いモデルということもあり、通常でも数か月の納期を要するモデルなのだが、注文が集中したうえに半導体不足の影響も相まって、夏の予定が秋へずれ込む可能性もあると言われている。

購入後は納車が待ち遠しい
購入後は納車が待ち遠しい    シャッターストック

そのため、実際に愛車に触れることができるのは、今から3か月から5か月くらい後の話になりそうだ。

そしてさらに私事で恐縮の極みであるが、先月末に仕事中に体調不良で倒れ、救急車で搬送されて1週間入院するという出来事があった。

納期がかかるという話題になったとき「生きてるうちに納車されるかな? 」などと冗談を言っていたのだが、まさかその数か月後に倒れるとは思っておらず、一歩間違えば笑い話が笑えない話になるところだったのだ。

幸いにも周囲の迅速な対応もあって大事に至ることもなく、現在は日常生活に戻っているのだが、もしあのときそのまま自分が死んでしまったとすると、注文していた車両はどこへ行くのだろうか?

気になった筆者は早速次期愛車を注文したディーラーに足を運び、最悪の事態になった場合、注文した車両がどういうルートをたどるのか尋ねてみることにした。

登録前か登録後かで対応が異なる

筆者が次期愛車を購入した販売会社いわく、すべての販売会社がそういう対応であるとはいえないと断りを入れつつも、こういった場合の対処についてお答えをいただいた。

それによると、車両が販売会社に届きナンバーが付く(つまり登録される)前なのか後なのかで対応が異なってくるということのようだ。

登録前と後で対応が異なる
登録前と後で対応が異なる    シャッターストック

もしナンバーが付く前ということであれば、それは紛れもない新車ということになるため、販売会社の在庫という形として営業スタッフ一丸となって新たなオーナーを探すべく営業活動をするとのこと。

もちろん仕様などはすでに決まっているため完全な新車とはならないが、その分好条件を提示するなどして不良在庫にならないように動くそうだ。

幸いにも筆者が注文した車両は比較的人気となった車種であるため、この状態になっても販売会社に迷惑をかける可能性は低そうだ。

一方、すでに登録が済んでナンバーが付いた状態であとは納車するだけ、というタイミングの場合は新車扱いにはならないため、他の顧客に提案することは難しい。

それならてっきり中古車として売却するのかと思いきや、新車部と中古車部が別系統になっている販売店も多いらしく、新車部の営業車や試乗車などとして減価償却が終わるまで活用したのち、中古車として売却するというルートをたどるのだそうだ。

記事に関わった人々

  • 小鮒康一

    Koichi Kobuna

    1979年生まれ。幼少のころに再放送されていた「西部警察」によってクルマに目覚めるも、学生時代はクルマと無縁の生活を送る。免許取得後にその想いが再燃し、気づけば旧車からEV、軽自動車まで幅広い車種を所有することに。どちらかというとヘンテコなクルマを愛し、最近では格安車を拾ってきてはそれなりに仕上げることに歓びを見出した、尿酸値高い系男子。

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