「モデナの野獣」 マセラティMCエクストレーマ(1) 現実離れな感覚に魅了 3.0L V6ネットウーノは734psへ
公開 : 2026.02.10 18:05
マセラティが「モデナの野獣」と呼ぶMCエクストレーマ V6ネットウーノは734psへ 驚異的な回転上昇 違いを生む軽く強固なボディ 鋭いコーナリングは猛禽類のよう UK編集部がサーキットで試乗
「モデナの野獣」とマセラティが呼ぶ限定62台
岸壁に面したアングルシー・サーキットに、いかにも悪ぶれたマセラティが停まっている。ウォーマーで包まれたスリックタイヤが、ピットに沢山積んである。
技術スタッフの1人が、V6ツインターボエンジンに火を入れる。「モデナの野獣」とマセラティ広報部が呼ぶ、MCエクストレーマへ人だかりができる。この注目度の高さに疑問はない。何しろ、生産数は62台なのだから。

イタリア北部、モデナのヴィアーレ・チーロ・メノッティ工場で組み付けられる、ブレーキパッドへ充分に熱を入れるオーナーは、何人いるのだろう。超希少なコレクターズモデルの、宿命といえる。
ここにある1台は、マイク・ヒルトン氏がオーナー。英国で販売された唯一のMCエクストレーマで、最も激しく乗られている1台でもあるという。それでも、コンディションは抜群らしい。今のところ、信頼性も高いようだ。
1分間に3Lのスペシャル・ガソリンが燃える
タイヤは1本3000ポンド(約63万円)。サーキットを飛ばすと、1分間で3Lのスペシャル・ガソリンが燃える。ボディはカーボンファイバー製で、クイックリリース・レバー付きの軽いクラムシェル・エンジンカバーは巨大。修理は恐ろしく高額だろう。
エンジンが温まったところで、シザーズドアを開き、コクピットへ身体をねじ込む。見物人は、ざっと25名。その中に、人気司会者のクリス・ハリス氏も混ざっていた。

過去の体験から、クラッチペダルの感触を想像してみる。発進時のエンストは回避できても、ピットレーンでは扱いにくいはず。緊張するから、全員どこかへ行って欲しい。
296 GTBのリアと同じ幅のフロントタイヤ
MCエクストレーマは、ミドシップ・スーパーカーのMC20がベース。カーボンファイバー製モノコックと、3.0L「ネットウーノ」V6エンジンを共有している。しかし、サーキット専用モデルとして、それは土台になったに過ぎない。
マセラティは、MC20のGT2レーシングカーも製造するが、それとGT3マシンの中間のような仕様といえる。フロントタイヤは、フェラーリ296 GTBのリアと同じ幅。アングルシー・サーキットを、ポルシェ911 GT3より5秒早く周回できるそうだ。

そんな情報を思い出しつつ、出発。クラッチはリニアに繋げ、エンジンは想像より従順だった。滑らかに加速し、コースイン。真っ先に、空間を満たすノイズへ圧倒される。至って荒削りな響きが、直接キャビンへ届く。遮音材は皆無なのだろう。
公式情報によれば、乾燥重量は1300kg。ウインドウはポリカーボネイト製で、ヘルメットへ触れそうなロールケージにはパッドがない。
















































































































