マセラティMCエクストレーマ(2) 猛禽類のように突くエイペックス GT3の世界を五感で体験 お値段は約2億円
公開 : 2026.02.10 18:10
マセラティが「モデナの野獣」と呼ぶMCエクストレーマ V6ネットウーノは734psへ 驚異的な回転上昇 違いを生む軽く強固なボディ 鋭いコーナリングは猛禽類のよう UK編集部がサーキットで試乗
もくじ
ー最大トルク74.2kg-m 違いを生む軽く強固なボディ
ー猛禽類のようにコーナーの頂点を鋭く突ける
ーGT3の世界を五感で体験できる約2億円
ー番外編:2004年のレーシング・マセラティ
ーマセラティMCエクストレーマ(欧州仕様)のスペック
最大トルク74.2kg-m 違いを生む軽く強固なボディ
マセラティMCエクストレーマのトランスミッションは、6速シーケンシャル・マニュアル。ドライバー直後に積まれたエアポンプが、不穏な動作音を鳴らす。運転体験の一部を構成する、特徴にもなっている。
変速スピードは、トップクラスのスーパーカーを超えなくても、軽く強固なボディが違いを生む。ギアを切り替える度、18インチの鍛造アルミホイールへ伝わる最大74.2kg-mのトルクを、直接的に体感できるよう。なんて魅惑的なメカニズムなのだろう。

サウンドは、例えるならデ・トマソ・パンテーラに似ているが、慣性が存在しないように変化する。7500rpmへ迫ると、何かが弾けそうな咆哮へ転じ、ギアノイズもキャビンへ充満する。そして、変速の度にエアポンプのひと吹きが交じる。
猛禽類のようにコーナーの頂点を鋭く突ける
インテリアは、カーボンファイバーとアルカンターラで美しく仕立てられているが、居心地が良いわけではない。パイプが巡らされ、真っ黒で、閉所恐怖症の人は苦手かもしれない。ドアを開く時は、クロス製のタブを引っ張ることになる。
それでもコースに出れば、そんなことは視界の外。サーキットを飛ばすケーターハムへ、あっという間に追いつき、停まっていたように後ろへ消える。

タイヤに熱が入るまでは、フロント側の信頼感を抱きにくいが、ブレーキもひたすら頼もしい。幅が太いから、ブレーキングを遅らせても、リア側の安定性は半端ない。猛禽類が獲物を仕留めるように、コーナーの頂点を鋭く突ける。
ただし、バランスが崩れると大きくアンダーステア。パワーが過剰だと、急激なオーバーステア。ブレーキペダルを蹴飛ばし、回頭性を高めることが重要らしい。こんなことを確認できるほど、懐も深い。
GT3の世界を五感で体験できる約2億円
昼食を挟んで、再びコースイン。タイヤが一皮むけて、MCエクストレーマの安定性は一層高まっていた。トラクション・コントロールを緩めると、素晴らしいバランスと、遥かに扱いやすいことを実感する。
レーシングカーの特徴といえるが、本当の「ドライバーズハイ」を味わえるような領域には、なかなか到達できない。一元的な考えとはいえ、ロータス・エキシージでサーキットを飛ばした方が、より楽しいと感じるドライバーは多いだろう。

それでも、エキシージとポルシェ911 カレラ・カップを同時に所有するような裕福なマニアが、この世界には数多く存在する。93万6000ポンド(約1億9656万円)のマセラティを、欲する人がいても驚かない。
GT3レースの世界を、五感で体験できるMCエクストレーマ。極めてシリアスで、極めてドラマチック。これほど素晴らしいクルマには、そうそうお目にかかれない。
















































































































