【エンジン大国】史上最高のドイツ製エンジン 20選 単気筒からW16まで

公開 : 2021.07.11 06:05  更新 : 2021.07.17 03:56

ベンツ・パテント・モートルヴァーゲン

カール・ベンツ(1844~1929)が1885年に製造した単気筒エンジンは、21世紀の視点から見ると頼もしいとは言えない。954ccという現在の小型ユニットと同様の排気量を持ちながら、1psもの出力を出すことができなかったのだ。

しかし、世界初の自動車と言われるベンツの「パテント・モートルヴァーゲン」に搭載されていたという点では、ドイツのみならず世界的に見ても重要なエンジンの1つだ。その後のバージョンでは、ベンツはさらに強力なエンジンを設計・製造し、出力は最大2psに達した。

ベンツ・パテント・モートルヴァーゲン
ベンツ・パテント・モートルヴァーゲン

ブリッツェン・ベンツ

1908年のフランスGPで2位と3位に入賞したベンツのマシンは、いずれも最低でも12Lの4気筒エンジンを搭載していた。

グランプリ規則の制約から解放されたベンツは、ブリッツェン(「雷光」の意)・ベンツという愛称で呼ばれるクルマのために、21.5Lの巨大なエンジンを開発。6台が製造された。

ブリッツェン・ベンツ
ブリッツェン・ベンツ

1909年には、目標速度である200km/hの陸上速度記録に挑戦し、成功を収めた。後に行われた230km/hの記録はLSR(自動車速度記録)の規定により公認されなかったが、ドライバーのボブ・バーマン(1884~1916)は非公式に、飛行機を含むあらゆる乗り物のそれまでの最高速度を達成した。

BMW M20

BMWといえば、滑らかな走りの直6エンジンが有名である。その代表格であるM20は、1977年に2.0Lとして3シリーズと5シリーズに搭載された。

M20は主にセダンに搭載されていたが、過激なBMW M1ロードスターにも2.5Lのエンジンが搭載されていた。80年代の広告で強調されたように、2.0Lの場合、4気筒のライバルに比べて明らかに滑らかだった。

BMW M20
BMW M20

BMW S14

S14は、初代BMW M3に搭載された高回転型4気筒エンジン。市販車では2.3Lから始まり、後に2.5Lまで拡大された。モータースポーツでは、チャンピオンシップのレギュレーションに合わせて2.0Lに縮小されることが多かった。

チューニングされたS14の絶叫により、M3は非常にドラマチックなラリーカーとなったが、それ以上にサーキットレースで成功を収め、オーストラリア、英国、ドイツ、イタリア、欧州、そして世界ツーリングカー選手権で優勝したのである。

BMW M3
BMW M3

BMW N74

N74はツインターボのV12で、6.0Lから6.75Lまでさまざまな排気量のものが用意されている。出力は約540psから630psを超えるものまであるが、このエンジンはスポーツカーへの搭載を目的としたものではない。

このエンジンを搭載したBMWは、写真のM760Li xドライブのような7シリーズファミリーの高級車のみだった。また、2010年からは、BMWが現在所有しているロールス・ロイスのモデルにも採用されている。

BMW M760i
BMW M760i

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