【X3やGLCを追う新モデル】ジェネシスGV70 2.2Dへ試乗 アメリカンなラグジュアリー 

公開 : 2021.09.14 08:25

当初は2.5Lのガソリンと2.2Lのディーゼル

フロントシート側の頭上空間は充分。リアシート側も、足元も頭上もゆとりがある。テールゲートは電動。リアシートは、開口部寄りに配されたレバーを引いて折り畳むことができる。

荷室容量は542L。荷室のフロア下にも空間があり、カーゴネットなどをしまえる。

ジェネシスGV70 2.2D ラグジュアリーライン AWD (英国仕様)
ジェネシスGV70 2.2D ラグジュアリーライン AWD (英国仕様)

運転姿勢は乗用車ライク。オフローダーのように、着座位置が高いとは感じられない。ドライブモードには、テレインと四輪駆動が用意されているが。

シート高だけでなく、座面を傾けたり、太もも側の座面長を調整することも可能。ステアリングホイールは、もう少し手前に引き寄せられれば尚良い。楕円の装飾の付くスポークは太く、ちょうど握りたいと思う場所でリムを支えている。

運転環境としては、充分に良好。メーター用モニターには、死角を映すカメラ映像を表示することもできる。いいアイデアだ。

英国へ当初導入されるGV70に載るエンジンは、2.5Lの4気筒ガソリンターボか、2.2Lの4気筒ディーゼルターボ。今回試乗したのはディーゼルの方だった。カタログ上ではCO2の排出量は189g/km。燃費は14.2km/Lがうたわれる。

このエンジンは最高出力210ps、最大トルク44.8kg-mを発揮し、GV70を不満なく走らせる。アイドリングは静かで、気張ることなく滑らかに発進。ノイズも静かで、8速ATがしずしずと変速を続ける。

ステアリングホイールにはシフトパドルが付く。数秒間利用しないと、自動的にドライブへ切り替わるようだ。停止時にブレーキを自動でかけてくれる、オートホールド・ボタンもある。

静かで安楽な走りと乗り心地

アクセルペダルを踏み込むと、8速ATは速やかに数段シフトダウン。それでもエンジンノイズはハミング程度。車重は2010kgあるが、0-100km/h加速は7.9秒とまずまず速い。

だが、ディーゼルエンジンの本分は急加速ではない。適切なギアを手早く選び、静かで安楽な走りを続けるのが良い。

ジェネシスGV70 2.2D ラグジュアリーライン AWD (英国仕様)
ジェネシスGV70 2.2D ラグジュアリーライン AWD (英国仕様)

乗り心地もジェントル。ボディの動きはしっかり抑制できていて、ベースに硬さはあるものの、隆起部分を超えてもボディの平穏は保たれる。だが、表面の波打ちは伝わってくる。路肩のはみ出し防止用の凹凸を通過すると、その存在を隠さない。

左右で異なる入力がタイヤへ伝わるようなうねった路面でも、ボディの揺れは最小限。コーナリング時や加減速時でも、ロールやピッチを抑え込んでくれている。

ステアリングホイールは、このクラスとしては重め。メルセデス・ベンツの感触に近いと感じた。ボンネットは長いが、左右のエッジが視線に入り車幅感覚は掴みやすい。

試乗車は四輪駆動だったが、シャシー設定は後輪駆動側に振ってある。コーナーからの脱出時、ステアリングホイールの操舵感や感触はほぼ変化せず、重めの感触が滑らかでリニア。まとまりが良く、トルクステアもほぼない。

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