クラシック・ミニを電動化 エレクトロジェニック・ミニへ試乗 楽しい個性はキープ 前編

公開 : 2022.07.05 08:25

最大121psで航続距離は最長160km

3万2000ポンド(約534万円)でエレクトロモッド社が与えてくれるものは、内燃エンジンとガソリンタンクの代わりに、テスラモデルS用の21kWh駆動用バッテリーと、駆動用モーター。航続距離は、128kmから160km程度だという。

もしリアシートを省いても構わないのなら、駆動用バッテリーは大容量化することも可能。ガソリンの給油口には、美しく削り出されたキャップが与えられ、充電ソケットが埋め込まれる。最大50kWまでの急速充電に対応する。

エレクトロジェニック・ミニ・クーパー(英国仕様)
エレクトロジェニック・ミニ・クーパー(英国仕様)

駆動用モーターはネットゲイン社製。同社は、エレクトロモッド用のモーターを専門に開発しており、エレクトロジェニック・ミニに積まれるハイパー9というものの場合、最高出力121ps、最大トルク23.8kg-mを発揮できる。

ただし、このミニの場合はオリジナルのガソリンエンジンと同じ、51psへ制限されている。英国では、レンタカーとして認可を得やすいことが理由だそうだ。個人的に乗る場合は、121psというすべてのパワーを開放しても構わない。

元のトランスミッションは流用はできず、シトロエンC1用の5速マニュアルが組まれ、前輪を駆動する。シングルスピードのATを専用に開発するのは、高く付きすぎる。

一通り概要を確認したところで、実際に運転してみよう。その印象は、異想像以上にミニだった。見た目が殆どオリジナルのままなことに加えて、ドライビング体験の特徴も、ほぼ何も失われていないように思えた。

この続きは後編にて。

記事に関わった人々

  • 執筆

    イリヤ・バプラート

    Illya Verpraet

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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