アストン・マーティンV12ザガートのプロダクション・モデル決定

公開 : 2012.02.08 12:17  更新 : 2017.06.01 00:54

アストン・マーティンはV12ザガートのスタイリングのリファインを終え、今年後半にも405,000ポンド(4,860万円)でリリースすることを決定した。V12ザガートは、昨年5月にヴィラ・デステで、9月にフランクフルト・ショーでコンセプト・モデルを発表し、6月のニュルブルクリンク24時間レースに出場している。そして、遂にクウェートのコンクール・デレガンスでデビューする。生産は150台の限定で9月から開始されるという。

V12ザガートは、アストン・マーティンとザガートの50周年を記念して生産されるモデルで、そのルーツは1961年に発表され1962年に販売が開始されたDB4GTザガートに端を発する。V12プロジェクトは、2010年前半にアストン・マーティンのボス、アルリッチ・ベズと、ザガートの代表、アンドレア・ザガートの合意からスタートした。ベズとザガートによって選ばれたデザインは、2010年3月下旬までに要素が確定したという。アストン・マーティンのデザイン・ボスであるマレク・ライヒマンが先週末に語ったところによれば、イタリアのコーチビルダーの協力は得ているものの、そのデザインは「100%英国」であるという。ヴィラ・デステのコンクールでレガンスの「コンセプト&プロトタイプ」部門で、英国のデザインがトップをとったのは、このV12ザガートが初めてだ、とライヒマンは言う。

ウインドーより上の強いラインや、ザガートの意匠であるダブル・バブル・ルーフ、ウインドー下の「ホッケー・スティック」ライン、そして幅いっぱいのフロント・グリルなどがその特徴だ。「ザガートのアストンは、常に張りがあった」とライヒマン。「それはまるで筋肉質の体にきついTシャツを着せたようだ」と。

昨年6月からは、アストンのエンジニアは、キルティング風のインテリア・デザインを完成させていた。そして、組み立て方法とエアロダイナミクスのリファインに取りかかっていたのだ。それにはOne-77のために採用された方法が多く用いられたという。

V12ザガートは1台造るのにおおよそ2000時間が費やされるという。ベースとなるのはヴァンテージのアルミ製のVHシャシーだが、ボンネット、ルーフ、ドアパネルは手作業で取り付けられる。前後のウイングや、ドアシル、トランク回りはカーボンファイバー製だ。

エンジンはV12ヴァンテージのものをそのまま使う。ノーマルアスピレーションの6リッターV12気筒で、510bhp/6500rpmのパワーと、58kg-m/5750rpmを持つ。6速のマニュアル・ギアボックスは、リアのディファレンシャルの直前に付けられ、アロイのトルクチューブとカーボンファイバーのテールシャフトによってつながれる。

最高速度は305km/h、0-100km/h加速は4.2秒とアナウンスされている。

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