新型 フォルクスワーゲン・パサート(1) 4.9m超の9代目 後席は先代メルセデスEクラス以上 1.5L PHEVの仕上りは?

公開 : 2026.02.03 18:05

9代目パサートはステーションワゴンのみ 全長4917mmへ拡大 後席は先代メルセデス・ベンツEクラス以上の広さ モーター補助で高速域まで余裕なプラグインHV 心地よく穏やかに先を急げる UK編集部が試乗

SUV人気に押され9代目の存在感は薄め?

フォルクスワーゲンのご長寿モデル、パサート。最新版は9代目に当たり、ステーションワゴンのみとなったが、SUV人気に押され従来ほどの存在感はないように思える。

歴代のパサートも、フォルクスワーゲン・グループの他モデルと技術共有してきた。アウディA4がベースの世代もあった。最新版は、スコダ・スパーブと親戚関係に当たり、スロバキアの生産工場も共有している。

フォルクスワーゲン・パサート eハイブリッド 204ps エレガンス(英国仕様)
フォルクスワーゲン・パサート eハイブリッド 204ps エレガンス(英国仕様)

「B9系」となる最新版のプラットフォームは、MQBエボ。現在の英国で売られているパワートレインは、150psを発揮する1.5L マイルド・ハイブリッドのeTSIに加えて、プラグイン・ハイブリッドが2種類。駆動方式は、前輪駆動か四輪駆動を選べる。

全長は4917mm エンジンは1.5L 4気筒ターボ

エンジンは共通して1.5L 4気筒ターボで、プラグインの場合は6速デュアルクラッチATとの間に、115psの駆動用モーターを実装。最高出力は、204psか272psを選べる。駆動用バッテリーは高密度な25.7kWhのユニットで、後席の座面下に積まれている。

7速デュアルクラッチATが組まれた、203psの2.0L 4気筒ターボも、英国では短期間だが選べた。だが、ラインナップの見直しで最近省かれている。

フォルクスワーゲン・パサート eハイブリッド 204ps エレガンス(英国仕様)
フォルクスワーゲン・パサート eハイブリッド 204ps エレガンス(英国仕様)

ボディは、8代目からだいぶ大きくなった。全長は144mm伸び4917mm。ホイールベースは50mm長くなったが、オーバーハングも前後で同じくらい伸びている。ワイドなフロントグリルが特徴的。プロポーションは、少し間延びしたように見えなくもない。

トリムグレードは、エレガンス、マッチ、ブラックエディションの他、Rラインも選択できる。スポーティさが抑えられたエレガンスは、クラシカルなマルチスポークの17インチホイールが標準。Rラインでは大径化され、ボディトリムで見た目も差別化される。

快適なエルゴ・シート 操作しやすい車載機能

車内空間は、実際に押せる物理ボタンや上質なアルミ製トリムが姿を消し、大きなタッチモニターとアンビエントライトが主役。従来の機能的でソリッドな雰囲気から、少し加飾的なものへ変化している。最新のフォルクスワーゲンらしい、ともいえる。

試乗車はエレガンス・グレードで、マッサージ機能付きのエルゴアクティブ・コンフォートシートが前席へ据えられていた。位置調整は部分的に手動だが、快適な運転姿勢を探しやすい。Rラインにはスポーツシートが載り、座り心地やサポート性は同等に優れる。

フォルクスワーゲン・パサート eハイブリッド 204ps エレガンス(英国仕様)
フォルクスワーゲン・パサート eハイブリッド 204ps エレガンス(英国仕様)

MIB-4と呼ばれる、インフォテインメント・システムは扱いやすい。メニューは理解しやすく、ショートカットは変更可能。殆どの機能は、1、2度のタップで操作できる。

ステアリングホイールには、物理スイッチが残されている。エアコンの温度調整などを担うタッチセンサーには、イルミネーションが内蔵され、夜間でも迷わない。車載機能のインターフェイス・デザインは、良好といっていい。

記事に関わった人々

  • 執筆

    リチャード・レーン

    Richard Lane

    役職:ロードテスト副編集長
    2017年よりAUTOCARでロードテストを担当。試乗するクルマは、少数生産のスポーツカーから大手メーカーの最新グローバル戦略車まで多岐にわたる。車両にテレメトリー機器を取り付け、各種性能値の測定も行う。フェラーリ296 GTBを運転してAUTOCARロードテストのラップタイムで最速記録を樹立したことが自慢。仕事以外では、8バルブのランチア・デルタ・インテグラーレ、初代フォード・フォーカスRS、初代ホンダ・インサイトなど、さまざまなクルマを所有してきた。これまで運転した中で最高のクルマは、ポルシェ911 R。扱いやすさと威圧感のなさに感服。
  • 執筆

    イリヤ・バプラート

    Illya Verpraet

    役職:ロードテスター
    ベルギー出身。AUTOCARのロードテスターとして、小型車からスーパーカーまであらゆるクルマを運転し、レビューや比較テストを執筆する。いつも巻尺を振り回し、徹底的な調査を行う。クルマの真価を見極め、他人が見逃すような欠点を見つけることも得意だ。自動車業界関連の出版物の編集経験を経て、2021年に AUTOCAR に移籍。これまで運転した中で最高のクルマは、つい最近までトヨタGR86だったが、今はE28世代のBMW M5に惚れている。
  • 執筆

    チャーリー・マーティン

    Charlie Martin

    役職:編集アシスタント
    2022年よりAUTOCARに加わり、ニュースデスクの一員として、新車発表や業界イベントの報道において重要な役割を担っている。印刷版やオンライン版の記事を執筆し、暇さえあればフィアット・パンダ100HP の故障について愚痴をこぼしている。産業界や社会問題に関するテーマを得意とする。これまで運転した中で最高のクルマはアルピーヌ A110 GTだが、自分には手が出せない価格であることが唯一の不満。
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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