遊びにも仕事にも使える最高のピックアップトラック 10選 積載力と快適性を両立する贅沢なクルマ

公開 : 2023.06.04 18:05

2. フォード・レンジャー

今年、新型のフォード・レンジャーが英国のショールームに登場した。国内で最も人気のある小型トラックであり、他社が身を引く中、フォードはこのチャンスを物にしたと言える。

90年代後半の初代モデルはマツダと共同開発されたが、3代目となる最新モデルは先代のT6プラットフォームを発展させたものを使用し、フォルクスワーゲンとの協力関係により完成した。フォルクスワーゲンからはアマロックとして販売されている(後述)。

2. フォード・レンジャー
2. フォード・レンジャー

今のところ、英国編集部は高性能モデルのレンジャー・ラプターにしか触れることができていないが、この試乗(そして新型アマロックの試乗)からわかったのは、ピックアップトラックとして非常に優れた選択肢であるということだ。その無骨なルックスは建築現場でも新鮮なもので、インテリアはSUVに近いレベルの快適性と装備、機能性を備えている。アマロックに試乗した限りでは、走行性能も十分と言えそうだ。唯一の欠点はリーフスプリングのリアアクスルで、重量物の積載には最適だが、落ち着いた乗り心地や滑らかなハンドリングを実現するには不向きである。

先代と同様、レンジャー・ラプターにはフォックス製サスペンションが採用されており、ダカールの砂丘を駆け抜けるラリーカーのような雰囲気がある。ロングトラベルのスプリングとダンパーによって、荒れた地形でもとんでもないスピードで走れるし、オンロードでは乗り心地とコントロール性が格段に向上している。

さらに、旧式の2.0Lディーゼルは廃止され、ツインターボ化された最高出力292psの3.0L V6ガソリンが採用され、ホットハッチを怯ませるのに十分なパワーを備えている(財布に優しくなくても、娯楽として楽しめる)。

最終的な評価のためには、各モデルに試乗しなければならないが、価格設定とモデルの選択肢の幅広さは、おそらくアマロックを超えるだろう。

3. フォルクスワーゲン・アマロック

英国で短命に終わった「ライフスタイル系ピックアップトラック」ブームの火付け役となったクルマがあるとすれば、それは初代アマロックである。もちろん、他のメーカーからも豪華装備のダブルキャブモデルが発売されていたが、アマロックのようにジャンルを超えた魅力を持つクルマはなかった。トラックとしてのタフな実用性を持ちながら、エクステリアとインテリアの質感はゴルフのような好ましいものであった。英国編集部は長い間、初代アマロックの大ファンだった。

しかし、その人気とは裏腹に、初代アマロックはフォルクスワーゲンの経営陣にとって、新型の2代目モデルの開発を認めるほどの経済的な意味を持たなかった。そのため、最新モデルはフォードとの共同開発ということで落ち着いたのである。とはいえ、フォードが開発の主導権を握ったのは、フォルクスワーゲンの販売を上回る可能性が高いというのが主な理由だが、両車とも先代レンジャーのT6プラットフォームをベースにしているからでもある。

3. フォルクスワーゲン・アマロック
3. フォルクスワーゲン・アマロック

外観的には、ルーフパネル、ドアハンドル、サイドミラーハウジングがフォード・レンジャーから受け継がれているが、がっしりとしたアグレッシブな印象を作り出している。インテリアもレンジャーに近いが、フォルクスワーゲン特有の内装材が使われており、かなり高級感を演出している。装備も充実しており、快適で親しみやすく、SUVらしさを感じることができる。

現在、英国ではディーゼルエンジンが選択可能で、最高出力240psの3.0L V6 TDIが、フォードの10速ATおよびフルタイム四輪駆動と組み合わされている。しかし、リーフスプリングのリアアクスルは荒れた路面で苦戦し、アマロックが商用車であることを思い出させる。それでも、乗用車のような味付けのトラックをお探しなら、アマロックはまだまだ魅力的である。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジェームス・ディスデイル

    James Disdale

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    平成4年生まれ。テレビゲームで自動車の運転を覚えた名古屋人。ひょんなことから脱サラし、自動車メディアで翻訳記事を書くことに。無鉄砲にも令和5年から【自動車ライター】を名乗る。「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。イチゴとトマトとイクラが大好物。

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