BYDドルフィン 「海洋」テーマの小型EV、欧州価格は約465万円から 実用重視のハッチバック

公開 : 2023.06.21 06:05

BYDは新型ドルフィンの欧州向け価格を発表しました。水中をテーマにした愛らしい車名と有機的なインテリアデザインが特徴的で、欧州で扱いやすいコンパクトサイズにまとめられています。

欧州価格は約465万円から

中国の自動車メーカーであるBYDは、今年後半に欧州で発売する新型ドルフィンの価格を公開した。

BYDドルフィンは、欧州では2万9990ユーロ(約465万円)から販売される予定で、「アクティブ」、「ブースト」、「コンフォート」、「デザイン」の4種類のグレードが用意される。

BYDドルフィン
BYDドルフィン    AUTOCAR

アクティブとブーストには、44.9kWhのバッテリーが搭載されている。アクティブは最高出力94ps、航続距離340kmを実現。ブーストは180psにパワーアップするが、航続距離は302kmとなる。

コンフォートとデザインには、航続距離425kmの60.4kWhの大型バッテリーと、よりパワフルな204psの電気モーター(最大トルク31.5kg-m)が搭載される。0-100km/h加速は約7.0秒を達成できるという。

最大88kWの充電に対応し、0~80%まで約29分で充電できる。一方、走行モードはスポーツ、ノーマル、エコノミー、スノーの4種類がある。

標準装備として、回転式12.3インチタッチスクリーンやヒートポンプのほか、緊急ブレーキ、トラフィックアラート、レーンアシスト、アダプティブ・クルーズコントロール、360度カメラなどの安全装備を搭載する。

最上位グレードのコンフォートには、パノラマサンルーフ、外部給電機能、リアプライバシーガラス、スマートフォンのワイヤレス充電器が装備される。コンフォートの欧州価格は、3万7690ユーロ(約585万円)から。

有機的なインテリアデザイン

欧州向けのドルフィンでは、ツートーンカラーやパノラミック・ガラスルーフなど幅広いエクステリア・オプションが選択可能だ。韓国のヒョンデキアのようなセミプレミアムブランドとしての地位を確立するための努力がなされている。

ドルフィンの全長は4290mmで、Bセグメントのプジョーe-208とCセグメントのフォルクスワーゲンID.3の中間に位置するサイズである。クロスオーバーのアット3と同じeプラットフォーム3.0をベースにしている。

BYDドルフィン
BYDドルフィン    BYD

インテリアは、アット3の華やかなデザインに比べるとオーソドックスな印象だが、ドアハンドルのように、水中をテーマにしたディテールがいくつも見られる。

3人乗りのリアシートと345Lのトランクは、従来のBセグメントとCセグメントのハッチバッククラスにまたがる小型ファミリーカーとしての魅力を高めている。

シェル・リチャージとの提携により、ドルフィンはシェルの充電ステーションで割引料金で充電できるほか、早期購入者は走行距離1600km以上の無料公共充電を受けられる。

BYDドルフィンは、2023年第4四半期に欧州全域で納車が開始される予定だ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ヴィッキー・パロット

    Vicky Parrott

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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