V6ディーゼルで能力強化 フォード・レンジャー 240エコブルーへ試乗 欧州の働くクルマ

公開 : 2023.08.06 08:25

アマロックより堅牢で働くクルマ感が強い

2.0Lディーゼルのワイルドトラックと比較して、3.0L V6ディーゼルは、静かで快適に長距離移動をこなせる。高価なダンパーが組まれたレンジャー・ラプターほど、洗練された乗り心地ではないとしても。

燃費は少々伸びにくい。カタログ値でも、9.9km/Lがうたわれている。

フォード・レンジャー 3.0 V6 240エコブルー・ワイルドトラック(英国仕様)
フォード・レンジャー 3.0 V6 240エコブルー・ワイルドトラック(英国仕様)

インテリアは、一般的な商用車と一線を画す仕上がり。縦に長い大きなインフォテインメント用タッチモニターがダッシュボード中央に据えられ、シートはレザーで仕立てられ、乗用車的に上質だ。

ベースを共有する新しいフォルクスワーゲン・アマロックと、クルマとしての違いは限定的かもしれない。どちらも快適に運転できるピックアップトラックで、デートにも使えるだろう。

それでも、車内や見た目の雰囲気はちゃんと違う。アマロックの方が、少しソフトで親しみやすい。レンジャーは堅牢な印象が強く、働くクルマとしての目的意識が伝わってくる。決定的な差ではないが。

V6ディーゼル・ツインターボエンジンを獲得したフォード・レンジャーには、より強い個性を感じる。ワイルドトラックがトップグレードではなくなっても、充分な訴求力を持つ。英国価格が4500ポンド(約79万円)の上昇に留まる点も、魅力的といえる。

フォード・レンジャー 3.0 V6 240エコブルー・ワイルドトラック(英国仕様)のスペック

英国価格:5万3271ポンド(約932万円)
全長:5360mm
全幅:2028mm
全高:1884mm
最高速度:189km/h
0-100km/h加速:−秒
燃費:9.9km/L
CO2排出量:−g/km
車両重量:2291kg
パワートレイン:V型6気筒2992ccツイン・ターボチャージャー
使用燃料:軽油
最高出力:240ps
最大トルク:61.1kg-m
ギアボックス:10速オートマティック(四輪駆動)

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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