歴代最強の800馬力以上 新型メルセデスAMG GT プラグインHVが披露  2+2で実用性向上

公開 : 2023.09.06 09:30

ロングノーズ・ショートデッキのプロポーション

もう少しGTを詳しく見ていこう。プラットフォームは、アルミニウムとマグネシウム、スチール、コンポジット素材を適材適所に用いた、新型SLと同じもの。

全長が4728mm、全幅は1984mm、全高は1354mmとされ、初代GTから182mm伸び、45mm広がり、66mm高くなる。ホイールベースも70mmプラスされ、2700mmになるという。

新型メルセデスAMG GT(海外仕様)
新型メルセデスAMG GT(海外仕様)

全体的なスタイリングは、従来のイメージを継承。ボンネットが長くルーフラインは緩やかにリアへカーブし、リフトバックのテールゲートを備える。いわゆる、ロングノーズ・ショートデッキのプロポーションだ。

ボディスタイルはクーペのみ。初代にはロードスターが存在するが、そちらは新型SLが担う。

空気力学には余念がなく、エンジンルーム内の気流も、フロントグリル内のアクティブ・エア・コントロールシステムで制御。アンダーボディの形状も煮詰められ、ベンチュリ効果で効果的に空気を後方へ流す。

リアスポイラーは格納式で、80km/hを超えると展開。迎え角は、5段階に制御される。

オプションとして、更に空気力学を追求したエアロダイナミクス・パッケージも設定される。フロントバンパーやホイールアーチに小さなウイングが追加され、リアウイングが固定式になるそうだ。

タイヤサイズは20インチで、フロントが295/35、リアが305/35。オプションで21インチに拡大できる。

内装はSLとほぼ同一 四輪操舵システムが標準

インテリアは、SLとほぼ同一。12.3インチのメーター用モニターと、11.9インチのインフォテインメント用モニターが据えられ、グラフィックスやメニュー構造はAMG独自となる。

サーキットでの走行会に備えて、AMGトラックペース機能が備わる。ラップタイムやセクション別タイム、ステアリングホイールやブレーキペダルの角度など、40種類のパラメーターを確認でき、自身の運転を確かめられる。

新型メルセデスAMG GT(海外仕様)
新型メルセデスAMG GT(海外仕様)

シートはヘッドレストと一体型。ドライビングモードに応じて、サイドボルスターの位置が自動的に変わる機能も内蔵される。

リアシートの空間は限定的。子供向けと考えていいだろう。荷室容量はトノカバー下で321L。ちなみに、初代は285Lだった。リアシートを畳むと675Lへ拡大できる。

サスペンションは、新設計のアルミ製ダブルウイッシュボーン式。AMGアクティブ・ライド・コントロールを備え、アダプティブダンパーにスチールコイル、油圧アクティブロールシステムを実装。スタビライザーバーは備わらない。

四輪操舵システムが標準で、リアタイヤは最大2.5度まで制御される。オプションで、車高を30mm持ち上げるリフト機能も追加できる。

ブレーキは、フロントが390mmスチールディスクと6ポッド・キャリパー。リアには、360mmスチールディスクに1ポッド・キャリパーが組み合わされる。

AMGダイナミックセレクトと呼ばれるドライブモードには、スリッパリー(滑りやすい)、コンフォート、スポーツ、スポーツ+、レースを用意。ESCの効きは、ドライバーが3段階から選べるという。

記事に関わった人々

  • 執筆

    グレッグ・ケーブル

    Greg Kable

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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