フォルクスワーゲン 四輪駆動の高性能EVセダン「ID.Xパフォーマンス」公開 市販化の予定は?

公開 : 2023.09.12 06:25

・電動セダン「ID.7」をベースとする高性能EVコンセプト。
・デュアルモーターで合計出力558psを発生。
・計画中の高性能モデル「ID.7 GTX」の下地か?

電動スーパーサルーン 合計出力558ps

フォルクスワーゲンは9月8日、高性能EVセダンのコンセプトカー「ID.Xパフォーマンス」を発表した。DセグメントのID.7をベースとするハイパフォーマンスモデルで、専用チューンを施した足回りとアグレッシブなデザインが特徴だ。

カーボンファイバー製のフロントスプリッターとリアディフューザーを装着し、サスペンション調整により車高を60mm下げているほか、20インチアルミホイールに265幅のサーキット用タイヤを履かせるなど、標準のID.7とは明らかに一線を画している。

フォルクスワーゲンID.Xパフォーマンス・コンセプト
フォルクスワーゲンID.Xパフォーマンス・コンセプト    フォルクスワーゲン

インテリアでは、ステアリングホイールとダッシュボードにレッドのアクセント、カーボン製バケットシート、ダッシュボード上部とドアカードにアルカンターラをあしらうなどスポーティ性を強調している。15.0インチのインフォテインメント・タッチスクリーンには、最新バージョンのMIBソフトウェアを搭載する。

2基のモーター(各車軸に1基ずつ)を使用する四輪駆動方式で、合計出力558psを発生させる。性能の詳細は明かされていないが、航続距離はID.7の700km(同じ86kWhバッテリーを使用すると仮定した場合)より若干短くなると予想される。

フォルクスワーゲンのプラットフォーム技術責任者であるアンドレアス・レッケヴェルトは、次のように述べている。

「MEBプラットフォームは、創造性豊かな車両開発において素晴らしい可能性を提供してくれます。新しいショーカーではID.7をベースにして、性能の向上に注力するのも自然なことでした。こうすることで、わたし達は可能性を示すことができるのです」

フォルクスワーゲンはID.Xパフォーマンスについて市販化の予定はないとしている。しかし、今回のコンセプトカーとの関係は明らかではないが、同社はID.7の高性能モデルとして「ID.7 GTX」の導入を計画中である。ID.4 GTXと同様のデュアルモーターを採用し、400ps近い出力を得ると予想されている。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジョナサン・ブライス

    Jonathan Bryce

    英国編集部。英グラスゴー大学を卒業後、モータージャーナリストを志しロンドンに移住。2022年からAUTOCARでニュース記事を担当する傍ら、SEO対策やSNSなど幅広い経験を積んでいる。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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