クルマ漬けの毎日から

2022.12.30

取材を通して見た「2022年」前編【クロプリー編集長コラム】

6月 アストン マーティン・ブルドッグ

アストン マーティン・ブルドッグを見ると、懐かしさでワクワクする。

このアストンについて初めて私がレポートしたのは43年前(1979年)のこと。当時、業績が悪化していたアストンから、斬新なスタイルのブルドッグが力強く羽ばたいたのだ。

かつて目指していた最高速200mph(約322km/h)を達成することを目標に、ブルドッグはこの数年間レストアされてきた。

レストアはアストンの第一人者、ダレン・ターナーが手掛け、ほぼ完了している。

このプロジェクトの責任者はリチャード・ガントレット。リチャードは、かつてアストンのトップで、またブルドッグの市販化を中止した故ヴィクター・ガントレットの息子である。

6月 ヴィリテック・アプリケール

スーパーカーのプロジェクトのなかには、机上の空論的なものもあるが、これから紹介するスーパーカーはそうではない。

「アプリケール」は、イギリスのMIRAテクノロジーパークに拠点を置くヴィリテック(Viritech)社の最初のプロダクト。

この会社の創始者の1人であるマット・フォークスは、アプリケールをグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードで展示した。

最高出力1070bhpのアプリケールの車重はわずか1000kg。

というのも、アプリケールは水素を動力源としており、大型バッテリーを搭載する必要がないからだ。このプロジェクトの真の目的は、トラックなどの大型車両向けに水素エネルギーを調査し、世に知らしめることにある。

記事に関わった人々

  • 執筆

    スティーブ・クロプリー

    Steve Cropley

    役職:編集長
    50年にわたりクルマのテストと執筆に携わり、その半分以上の期間を、1895年創刊の世界最古の自動車専門誌AUTOCARの編集長として過ごしてきた。豪州でジャーナリストとしてのキャリアをスタートさせ、英国に移住してからもさまざまな媒体で活動。自身で創刊した自動車雑誌が出版社の目にとまり、AUTOCARと合流することに。コベントリー大学の客員教授や英国自動車博物館の理事も務める。クルマと自動車業界を愛してやまない。

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