大倉士門と藤井誠暢がドライブ 他のアルファとは違う、ステルヴィオ・クアドリフォリオの2面性ある魅力とは?

公開 : 2024.04.16 18:30

スーパーカーの素質を備えたSUVというギャップ萌え

青山周辺で街乗りを試した後、二人が駆るステルヴィオ・クアドリフォリオは首都高へ。環状線のトンネルで藤井さんがシフトダウンのバブリングを響かせると、大倉さんは窓を少し開けてエキゾーストノートに耳を澄ませる。

大倉:
ステルヴィオはSUVで、4WDですよね?

藤井:
はい。純FRのジュリアに比べ、雨でもスタビリティが高いです。このスポーツシートもカーボンですけど、前後車軸を繋ぐプロペラシャフトもカーボン製で、走りに関わる部分にコストをかけています。

大倉:
見えないけど本質的なところにお金をかける、裏勝りの美学って、アルファ ロメオは昔からありますよね。このフロントシートも薄い造りなので、リアシートの足元もむっちゃ広いです。

藤井:
スーパーカーブランドのSUVに比べたら、ファミリー用途もこなせるほど実用性は高く、都内で扱いやすいサイズ感も抜群。ところがトルクは600Nmでパワーは510ps、スーパーカー並のポテンシャルがあります。

大倉:
外からは気づかれにくいけど、街にバケモンが溶け込んでいるようなものですね。

藤井:
これも見えないディティールですけど、ボンネットやドアパネルもアルミで、通常モデルより軽いだけでなく重心が低められています。SUVの体躯に対しては大径ブレーキ採用にローターも穴あきタイプで、制動力もコントロールしやすいです。

大倉:
その、自分だけが知っているディティールや魅力、そこに普段から心の高まりを感じられるのが、アルファ ロメオだと思うんですよ。外観もインテリアも、どこをどう切り取っても美しくて。例えばリアシートのエアコン吹き出し口が、フロントのそれと同じようにカッコいい。この車ではここのこういうカタチだけがイヤ、というのが無いんです。

藤井:
やっぱり、美しくて走りのポテンシャルがダイレクトに感じられますよね。

大倉:
後ろから凄い音がして、ふり向くとスーパーカーっていうのは分かりやすいですけど、アルファ ロメオって音も走りもよくて、しかも周囲に馴染みつつちょっと違う存在感が絶妙。

自分の車でも、30代の同年代の友人に見せて/乗せてすると、カッコよくてよく走る車というのが、一発で伝わるんです。ステルヴィオ・クアドリフォリオの走りはもう、自分がそれをやられているという(苦笑)。

藤井:
じゃあ今度は士門さんにステアリングを譲ります。ハンドルを10時10分の位置ではなく、9時15分のあたりを握って、背中にシートバックをぴったり調整してみて下さい。

記事に関わった人々

  • 執筆

    南陽一浩

    Kazuhiro Nanyo

    1971年生まれ。慶応義塾大学文学部卒業。ネコ・パブリッシングを経てフリーに。2001年渡仏。ランス・シャンパーニュ・アルデンヌ大学で修士号取得。2005年パリに移る。おもに自動車やファッション/旅や食/美術関連で日仏独の雑誌に寄稿。2台のルノー5と505、エグザンティア等を乗り継ぎ、2014年に帰国。愛車はC5世代のA6。AJAJ会員。
  • 撮影

    小川和美

    Kazuyoshi Ogawa

    1986年生まれ。クルマ好きの父親のDNAをしっかり受け継ぎ、トミカ/ミニ四駆/プラモデルと男の子の好きなモノにどっぷり浸かった幼少期を過ごす。成人後、往年の自動車写真家の作品に感銘を受け、フォトグラファーのキャリアをスタート。個人のSNSで発信していたアートワークがAUTOCAR編集部との出会いとなり、その2日後には自動車メディア初仕事となった。

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