【他に代わるものがない選択肢】新型フォルクスワーゲン・パサートは悪目立ちしない実直な生活のパートナー!

公開 : 2024.12.13 12:00

上質なGTとしての能力にも長ける

日本仕様のパワートレインは1.5L4気筒マイルドハイブリッド(eTSI)と、2L4気筒ディーゼル(TDI)、1.5L4気筒プラグインハイブリッド(eハイブリッド)の3本立てとなる。うち、2Lディーゼルは4WD(4モーション)のみの設定だ。

現状は生産順の関係もあって、1.5L4気筒マイルドハイブリッドのみが先んじて導入されている。排気量的には余裕がなさそうにもみえるが、試乗してみると力量的には必要にして十分という印象だ。むしろ前軸まわりが軽いぶん頭の入りもいいということで、ワインディングでの振る舞いにも体躯を感じさせない軽やかさがある。

また、街乗りから高速に至るまで、乗り心地の丸さや静粛性の高さは、やはり同門のゴルフとクラスの違いが感じられる。ACCを用いながら90km/h前後を多用しての巡航では16km/L以上をマークするなど、燃費性能も期待できそうだ。Cd値を0.25まで低減して大型化のネガをしっかり相殺するなど、作りに抜かりがない。

上質なGTとしての能力にも長けた、悪目立ちしない実直な生活のパートナーであり続ける。新しいパサートからは、そういうフォルクスワーゲンの変わらぬ意思が見て取れる。ピタリとハマる人にとっては、他に代わるものがない選択肢であることは間違いないだろう。

フォルクスワーゲン・パサート 公式サイトを見る

記事に関わった人々

  • 執筆

    渡辺敏史

    Toshifumi Watanabe

    1967年生まれ。企画室ネコにて二輪・四輪誌の編集に携わった後、自動車ライターとしてフリーに。車歴の90%以上は中古車で、今までに購入した新車はJA11型スズキ・ジムニー(フルメタルドア)、NHW10型トヨタ・プリウス(人生唯一のミズテン買い)、FD3S型マツダRX-7の3台。現在はそのRX−7と中古の996型ポルシェ911を愛用中。
  • 撮影

    小川和美

    Kazuyoshi Ogawa

    クルマ好きの父親のDNAをしっかり受け継ぎ、トミカ/ミニ四駆/プラモデルと男の子の好きなモノにどっぷり浸かった幼少期を過ごす。成人後、往年の自動車写真家の作品に感銘を受け、フォトグラファーのキャリアをスタート。個人のSNSで発信していたアートワークがAUTOCAR編集部との出会いとなり、その2日後には自動車メディア初仕事となった。

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