【他に代わるものがない選択肢】新型フォルクスワーゲン・パサートは悪目立ちしない実直な生活のパートナー!

公開 : 2024.12.13 12:00

居住性や積載力は一目瞭然で向上

9代目となるパサートのアーキテクチャーは前型からのMQBを踏襲しながらも、より熟成されたMQB evoを採用している。ディメンションは全面的に見直され、ホイールベースは2840mmと先代より50mm伸長、そして全長は4915mmと同じく145mm延長された。外観的には堂々たるEセグメント級の車格だが、全幅が1850mmに留まり、都市部の機械式駐車場利用の選択肢も余地が残されたのは有り難い。参考までに全高は1500mmだ。

そして寸法値が増えているぶん、居住性や積載力は一目瞭然で向上していた。そもそもパサートはとにかく積める、そして乗れるクルマとして鉄板の定評を得てきたが、新型では居住空間が更に広がり、後席に至ってはLセグメントサルーンと比べても遜色のない空間を有している。

一方で荷室の側もクラスベストだった先代のトランクを更に40L拡大し標準時で690L、後席をフォールダウンすれば1920Lもの空間が生まれる。室内高で稼ぐSUVであっても難しいほどの荷室容量を普通の背丈の体躯で稼ぎ出しているのだから、これはもう執念の積載力ともいえるものだろう。

言い換えればこれほどの多用途性が低重心のパッケージで叶えられているというところに、パサートの核心がある。高速巡航では路面の荒れや横風といった外乱の受け止め、山道では身のこなしのしなやかさや操舵応答の素直さといったところに少なからぬ違いが見いだせることだ。

いくら今の時代のSUVが遜色のないハンドリングを有しているとしても、物理的素養の全てをひっくり返せるわけではない。そこが動的質感の根本的な差となっていることは、乗れば伝わるところだろう。

記事に関わった人々

  • 執筆

    渡辺敏史

    Toshifumi Watanabe

    1967年生まれ。企画室ネコにて二輪・四輪誌の編集に携わった後、自動車ライターとしてフリーに。車歴の90%以上は中古車で、今までに購入した新車はJA11型スズキ・ジムニー(フルメタルドア)、NHW10型トヨタ・プリウス(人生唯一のミズテン買い)、FD3S型マツダRX-7の3台。現在はそのRX−7と中古の996型ポルシェ911を愛用中。
  • 撮影

    小川和美

    Kazuyoshi Ogawa

    クルマ好きの父親のDNAをしっかり受け継ぎ、トミカ/ミニ四駆/プラモデルと男の子の好きなモノにどっぷり浸かった幼少期を過ごす。成人後、往年の自動車写真家の作品に感銘を受け、フォトグラファーのキャリアをスタート。個人のSNSで発信していたアートワークがAUTOCAR編集部との出会いとなり、その2日後には自動車メディア初仕事となった。

関連テーマ

おすすめ記事


人気記事