【史上最多5年連続認定】マセラティ マエストロ 2025受賞者を訪ねて高松へ

公開 : 2025.09.30 11:00

現場の人、知識ゼロからトップ中のトップへ

2019年からはじまった『マセラティ マエストロ』は、新車の販売台数で全国トップ10、および中古車販売の1位を記録した11名のセールススタッフが試験参加対象者となる。

彼らは東京で行われる試験会場にて、年ごとのテーマに沿ったロープレ(ロールプレイング)や面接等を行い、様々な角度から評価されることになる。

『マセラティ マエストロ』は一定の基準をクリアした者にものに与えられる称号なので、複数の人が受賞する年もある。だが、今年その栄誉に輝いたのは吉田一清店長だけ。まさにトップ中のトップ・マエストロといって間違いないのである。

マセラティ 高松の目の前はバイパスで、少し走れば高速も山道もあり、試乗コースには事欠かない。

マセラティ 高松は国道11号線に面しているが、周囲に背の高い建物や輸入車ディーラー等は見当たらない長閑な場所にある。地元出身の吉田店長は、2015年からマセラティ 高松に在籍。それ以前は東京で2年ほど働いた後、地元に戻り家業を手伝っていたが、クルマとは関係のない業種だったという。

ショールームには3台の展示車。工場を完備し、店舗の裏手には広大な駐車スペースを構えている。

「マセラティのことは名前くらいは知っていましたが、当時は価格帯も何も理解してはいませんでした。でも地元の経営者の集いでマセラティ 高松を運営するユーロスポーツ株式会社の高橋亮次社長と出会い、氏の華やかな雰囲気、そして高級車を扱う仕事に魅力を感じて転職を決めました」

吉田店長が初めて乗ったマセラティは、高橋社長が運転するグランカブリオ。

「横に乗せてもらい、感動して思わず『やばいっ』と声が出たんです。その時、『これからは吉田がやばいって言われるようになれよ』と声をかけてもらいました」

ユーロスポーツの高橋社長(左)。吉田店長の取材を終始嬉しそうに見守っていたのが印象的だった。

入社後、最初は知らないことばかりだったという。

「私の場合は上司に恵まれました。タイプの違う方が2名いて、クルマ以外のこと、仕事に対する向き合い方など色々と教えてもらったんです。人間的に尊敬できる部分がたくさんある方たちでした」

セールススタッフとして吉田さんが順調に仕事を覚えた頃、2人の上司が相次いで独立。

「そういった経緯で自分が店長をやるしかなかったんです」と吉田さんは謙遜する。

記事に関わった人々

  • 執筆

    吉田拓生

    Takuo Yoshida

    1972年生まれ。編集部員を経てモータリングライターとして独立。新旧あらゆるクルマの評価が得意。MGBとMGミジェット(レーシング)が趣味車。フィアット・パンダ4x4/メルセデスBクラスがアシグルマ。森に棲み、畑を耕し蜜蜂の世話をし、薪を割るカントリーライフの実践者でもあるため、農道のポルシェ(スバル・サンバー・トラック)を溺愛。
  • 撮影

    中島仁菜

    Nina Nakajima

    幅広いジャンルを手がける広告制作会社のカメラマンとして広告やメディアの世界で経験を積み、その後フリーランスとして独立。被写体やジャンルを限定することなく活動し、特にアパレルや自動車関係に対しては、常に自分らしい目線、テイストを心がけて撮影に臨む。近年は企業ウェブサイトの撮影ディレクションにも携わるなど、新しい世界へも挑戦中。そんな、クリエイティブな活動に奔走しながらにして、毎晩の晩酌と、YouTubeでのラッコ鑑賞は活力を維持するために欠かせない。

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