アルピナ・オーナーの桜、それは不滅の証 「ALPINA SAKURA TOURING 2022」

公開 : 2022.04.06 18:00

桜のように根ざす、日本のアルピナ文化

自動車のイベントに桜の植樹というプログラムが設けられたのは、ニコル・オートモビルズのミヒャエル・ヴィット社長が、日本の伝統文化や風景、花、日本人の実直な心に感銘し、この国の虜になったという経緯から。

イベント当日9時。神社駐車場に揃った参加者たちは、植樹に先立ち本殿へ上がっていく。そして、宮司より交通安全と商売繁盛の祈祷が行われた。

続いてミヒャエル・ヴィット社長が植樹にあたり玉串奉奠を行い、オーナーに向けて謝辞を伝える。

その際には、アルピナのブランドとロゴマークをBMWグループへ譲渡することにも触れられた。

参加者から拍手が沸き起こったのは、ヴィット社長の口からこんな言葉が語られたときのことだ。

「皆様に1つだけはっきりとお約束できることがあります。アルピナは永遠に不滅です。2026年以降もニコルはアルピナのお客様を永遠に支援してまいります」

本殿前で撮影された集合写真は、これからもニコル・オートモビルズとオーナーが寄り添い、共に走っていこうというメッセージのような1枚だ。

その後駐車場では、宮司による交通安全の祈祷が参加したすべてのアルピナに対して行われた。

続いてのプログラムが、イベントの目玉となる桜の植樹。

参加者の手によって植えられた40本の桜の苗木には、オーナーの方の名前と愛車のシャシー・ナンバーが刻まれた特製のプレートが掛けられる。

桜の植樹は、本殿前の斜面の中腹で行われた。オーナー名と愛車のシャシー・ナンバーが刻まれた特製プレートが掛けられ、後日獣害除けネットが取り付けられるという。

健気に根を張る苗木を見つめ、「(桜が)成長した姿を来年も見に来たい」と話すオーナーは、スマートフォンで何枚も写真を撮っていた。

今回のALPINA SAKURA TOURING 2022には、各地から申し込みが集まり、40台の枠は早々に埋まってしまったという。首都圏を始め、遠くは滋賀県や愛知県の車両まで見られたので、その一部をご紹介しておこう。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    上野和秀

    Kazuhide Ueno

    1955年生まれ。気が付けば干支6ラップ目に突入。ネコ・パブリッシングでスクーデリア編集長を務め、のちにカー・マガジン編集委員を担当。現在はフリーランスのモーター・ジャーナリスト/エディター。1950〜60年代のクラシック・フェラーリとアバルトが得意。個人的にもアバルトを常にガレージに収め、現在はフィアット・アバルトOT1300/124で遊んでいる。
  • 撮影

    神村聖

    Satoshi Kamimura

    1967年生まれ。大阪写真専門学校卒業後、都内のスタジオや個人写真事務所のアシスタントを経て、1994年に独立してフリーランスに。以後、自動車専門誌を中心に活躍中。走るのが大好きで、愛車はトヨタMR2(SW20)/スバル・レヴォーグ2.0GT。趣味はスノーボードと全国のお城を巡る旅をしている。

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