【実物のほうが100倍良かった】フェラーリ・ローマ、日本上陸 4つの注目点とは 実車写真で解説

公開 : 2020.04.02 11:06  更新 : 2021.10.11 09:31

新型車「フェラーリ・ローマ」が、日本に上陸しました。細部まで眺めると気になる点が。4つの注目点を、実車写真でご紹介します。

優美な新型フェラーリ 日本発表

text&photo:Kazuhide Ueno(上野和秀)

フェラーリの新型車「ローマ」が日本上陸を果たした。これまでのフェラーリは、パフォーマンスを前面に出したスーパースポーツ路線で展開し、世界中のエンスージァストから支持されてきた。

しかし、年を重ねたベテランファンの中には、スーパースポーツでは自身のライフスタイルと合わないことから敬遠していた層も存在していた。

フェラーリ日本法人のフェデリコ・パストレッリ新社長と新型車「ローマ」。
フェラーリ日本法人のフェデリコ・パストレッリ新社長と新型車「ローマ」。

フェラーリ社はそうしたラグジュアリー志向の顧客に向けてカリフォルニアを送り出して成功を収めてきた。そこに続く新たなラインとして用意された8気筒フロント・エンジン2+2クーペが「ローマ」なのである。

日本発表会の会場では、フェラーリ・ジャパンの新たな社長として就任したフェデリコ・パストレッリ氏からローマの説明がなされた。そこで語られたコンセプトは「イブニングドレスに身を包んだF1マシン」だった。

エレガントさや優美さを前面に押し出したローマだが、フェラーリとしてはF1マシンを起源とするスタンスは忘れていなかったのが意外だった。

次に述べられたのがアイコニック、エレガンス、タイムレスなデザインに続き、“日常使いにも適した快適性”で、ローマを象徴する部分といえる。

ひけらかさない優雅さは、1950年代初頭のフェラーリ2+2モデルが備えていたが次第に姿を消し、その血筋は1992年の456GTで復活したが絶えてしまい、再び姿を現すのはローマまで待たねばならなかった。

注目1 シフトゲートの復活

同時掲載のフェラーリ・ローマ技術解説では、スペースの関係で書ききれなかったことがいくつもある。その中から興味深い部分をご紹介しよう。

かつてのマニュアル時代のフェラーリを象徴する部分の1つが、シフトゲートだった。そのシフトゲートがローマで復活したのである。

フェラーリ・ローマにはゲートが復活した。
フェラーリ・ローマにはゲートが復活した。

しかしローマは2ペダルのデュアルクラッチ・トランスミッションで、もちろんシフトレバーは存在しない。

ではどこにあるのだろうか? ドライブモードのセレクターが、シフトゲートとしてセンターコンソールに配されて復活したのである。

これまでのDCT車のドライブモードはフロアコンソールにバラバラに配置されていたが、それをシフトゲートを模したパネルにまとめた形だ。

セレクターレバーは左列からリバース、中央はATモード/MTモードの切り替え、右列はローンチコントロールのスイッチとなる。

記事に関わった人々

  • 上野和秀

    Kazuhide Ueno

    1955年生まれ。気が付けば干支6ラップ目に突入。ネコ・パブリッシングでスクーデリア編集長を務め、のちにカー・マガジン編集委員を担当。現在はフリーランスのモーター・ジャーナリスト/エディター。1950〜60年代のクラシック・フェラーリとアバルトが得意。個人的にもアバルトを常にガレージに収め、現在はフィアット・アバルトOT1300/124で遊んでいる。

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