コンパクトカー市場に彩り加える新世代 ルノー・トゥインゴ E-テック:ベスト・スモール賞 #AUTOCARアワード2026

公開 : 2026.07.07 18:05

2025年後半から2026年前半で、UK編集部が各カテゴリーのベストを称えるAUTOCARアワード。ベスト・スモール賞に選ばれたのは、圧倒的に印象的なデザインをまとったルノー・トゥインゴです。

圧倒的に印象的なスタイリングとインテリア

バッテリーEVへのシフトが進む今、4 E-テックと5 E-テックという、素晴らしい2台をリリースしたルノー。先日登場したルノー・トゥインゴ E-テックは、文句なくその3台目へ加えられる。

英国では2026年内に販売が始まり、お値段は2万ポンド(約420万円)を切るらしい。スタイリングやインテリアは、価格帯の近いモデルとは比較にならないほど印象的。実際に走らせても、ライバル以上の体験を提供してくれる。

ルノー・トゥインゴ E-テック・エレクトリック(欧州仕様)
ルノー・トゥインゴ E-テック・エレクトリック(欧州仕様)

「まさに完璧なプロポーションです」と、デザインを手掛けたローレンス・ヴァン・デン・アッカー氏は主張するが、筆者もまったく異論はない。彼が表現する通り、思わず食べたくなるほど可愛らしくもある。

想像以上に広く開放的な車内空間

全長は3.8m以下にも関わらず、車内は想像以上に広い。ウインドウの面積が大きく、巧妙なインテリアデザインで、雰囲気は明るく開放的。ダッシュボードの造形は飾りすぎず、実際に押せるダイヤルやスイッチが多く残り、操作性も良い。高級感すらある。

コンパクトカーの場合、後席側の空間と荷室容量の両立は難しい。そこでルノーは、リアシートを左右で個別にスライドできるようにし、それを改善した。

ルノー・トゥインゴ E-テック・エレクトリック(欧州仕様)
ルノー・トゥインゴ E-テック・エレクトリック(欧州仕様)

荷室の床面を、半分ずつ独立して開閉できるのもポイント。床下の収納へしまった充電ケーブルを取り出すのに、荷物をすべて降ろす必要はない。片側へ寄せられれば、アクセスできる。

小型車市場に彩りを加える喜ばしい新世代

駆動用バッテリーの容量は27.5kWhと大きくないが、小柄なサイズとお手頃なプライスを叶えた現状のEVでは、避けられないことといえる。それでも、航続距離はヒョンデ・インスターより長い。フィアット500eは僅かに勝るが、英国での価格は高い。

走りも素晴らしく、郊外の幹線道路を軽快にこなす。連続するカーブでも、安定した姿勢制御でヒラヒラとすり抜けられる。コンパクトカーでありながら、滑らかで落ち着いた乗り心地も強みの1つといえ、安定感も褒められる。

ルノー・トゥインゴ E-テック・エレクトリック(欧州仕様)
ルノー・トゥインゴ E-テック・エレクトリック(欧州仕様)

運転する喜びを提供してくれる、小さなルノー。単調なボディカラーが多い中で、鮮やかな塗装を選べるのもうれしい。少し退屈に思えた最近のコンパクトカー市場に彩りを加える、喜ばしい新世代だ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・プライヤー

    Matt Prior

    役職:編集委員
    新型車を世界で最初に試乗するジャーナリストの1人。AUTOCARの主要な特集記事のライターであり、YouTubeチャンネルのメインパーソナリティでもある。1997年よりクルマに関する執筆や講演活動を行っており、自動車専門メディアの編集者を経て2005年にAUTOCARに移籍。あらゆる時代のクルマやエンジニアリングに関心を持ち、レーシングライセンスと、故障したクラシックカーやバイクをいくつか所有している。これまで運転した中で最高のクルマは、2009年式のフォード・フィエスタ・ゼテックS。
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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