ホンダ・フィット・ハイブリッドRS

公開 : 2012.12.20 17:00

マニュアル変速+電気アシストなのでツイやってみたくなる2速発進。まあ可能。でもヨユーありまくりでは……。電気アシストがグッと入ってくるまでが少々キツい。フツーのRSとは各段レシオもファイナルも違う。いずれも、より速い(減速比の数字が小さい)。ハイブリッドRSでの2速発進は、フツーのRSでいうと2.3速発進ぐらいの感じか(ちなみに1速どうしではハイブリが約20%も速い)。しかもこれ、モーターや電池で、80kg重たい。ナルホド。

同じく、EVモード。ある程度車速がのったところでスッとアクセルを戻して再び……を何度トライしてもダメ。フツーにエンジンで駆動される。それは当然。IMAでも、エンジンが1.5ℓのほうは気筒休止モードなし。

重量増の少なからぬパートがリヤの荷室下のためあって、乗り心地はフツーのRSより落ち着いている。ウットリするほどではないけれど。でも高速巡航になると、アシのストロークが少し足りない感じ。ゆったり快適、とまではいかず。

アタリマエだがM/Tなので、プリウスはじめいまの日本のCVT車と較べて速度維持は容易。気をつけていないと勾配の変化で速度がウネウネ変動して……ということがない。これは美点。

電気アシストのおかげで、1段トバし等の変速でフツーに快適に走れる。あるいはアタリマエに。1-3-5。場合によっては2-4-6。その他、状況に応じてイロイロ。周囲の流れにちゃんと乗りながら。燃費を稼いで。

これ、そういうのが楽しいクルマではないか。逆にいうと、RSのアシやRSのパワステやRSのシートはその間少々ジャマっけだった。リキみすぎてたりオオゲサだったりで。フツーでいい。フツーのでM/Tはないのか(ない)。

首都高〜第三京浜の前後を都内一般道約10kmずつで挟んだ合計70kmほどを平均47km/h弱で走って、平均燃費のメーター出た目は20.4km/ℓ(暑かったのでエアコンは常時ON)。カタログ記載のJC08モード(計測中エアコンはOFFだし操舵もゼロ)の燃費は20.0km/ℓ。それなりの条件下でちょっと気をつけて走ったら、実際の路上で誰でも出せると思う。

(文・森 慶太 写真・花村英典)

ホンダフィット・ハイブリッドRS(6M/T)

価格196.0万円
0-100km/hna
最高速度na
公称燃費(JC08)20.0km/ℓ
車両重量1140kg
エンジン形式直4SOHC, 1496cc
エンジン配置フロント横置き
電気モーター形式交流同期モーター
駆動方式前輪駆動
最高出力114ps/6000rpm
電気モーター最高出力14ps/1500rpm
最大トルク14.7kg-m/4800rpm
電気モーター最大トルク8.0kg-m/1000rpm
圧縮比10.4:1
変速機6段M/T
全長3915mm
全幅1695mm
全高1475mm
ホイールベース2500mm
燃料タンク容量40ℓ
荷室容量303-883ℓ
サスペンション(前)マクファーソン・ストラット
(後)車軸式
ブレーキ(前)Vディスク
(後)ディスク
標準タイヤサイズ185/55R16

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