ところで、今回のテストドライブでは、国際試乗会で乗ったモデルよりもフットワークのフラットライド感が高まっていた。

昨今のMモデルを代表としたBMWのスポーツ車種が、おしなべてしなやか乗り味を実現していたのに対し、カリフォルニアを舞台に乗ったi8は、実は特に街乗りシーンを中心にその乗り味が少々“チョッピー”で荒っぽい印象が抜けないものだった。

だが今回ターンパイクで乗ったモデルは、街乗りをイメージした速度域でもそんな荒っぽさがかなり陰を潜めていた。残念ながらそれがスペック変更によって行われたものなのか、あるいは単なる個体差なのかは確認が取れていないのだが……。

それにしても、i8というのは見ても乗っても凄まじい斬新さに溢れた1台。なるほど、これは”新しもの好き”のアーリーアダプターを中心に、予約が殺到というのも当然かも知れない。

結論
「3気筒ユニットを搭載し、人工のエンジン音をスピーカーから流す」など、半ばこれまでのスーパーカーの常識を否定するかの内容は、いかにも“アーリーアダプター”御用達。

(文・河村康彦　写真・田中秀宣)

ビーエムダブリューi8

価格	1917.0万円
0-100km/h	4.4秒
最高速度	250km/h（リミッター）
燃費	47.6km/ℓ
CO₂排出量	49g/km
車両重量	1500kg
エンジン形式	直3DOHCターボ, 1499cc＋電気モーター
エンジン配置	ミド横置き
駆動方式	4輪駆動
エンジン最高出力	231ps/5800rpm
最大トルク	32.6kg-m/3700rpm
圧縮比	9.5:1
比出力	154ps/ℓ
モーター出力/トルク	131ps/25.5kg-mt
総合最高出力/トルク	362ps/58.1kg-mt
馬力荷重比	241ps/t
変速機	6段A/T（エンジン）&2段A/T（電気モーター）
全長	4690mm
全幅	1940mm
全高	1300mm
ホイールベース	2800mm
燃料タンク容量	42ℓ
荷室容量	154ℓ
サスペンション（前）	ダブルウィッシュボーン
サスペンション（後）	マルチリンク
ブレーキ（前）	φ340mm Vディスク
ブレーキ（後）	φ340mm Vディスク
タイヤ（前）	195/50R20
タイヤ（後）	215/45R20