2014年12月 自動車販売台数ランキング

2015.01.09

2014年の新車販売は駆け込み需要の効果で前年比超えを達成。12月単月では6カ月ぶりにプラス

4月に消費税が5%から8%に引き上がり、1〜3月は駆け込み需要が、4月以降は反動減が目立った2014年の日本の自動車市場。自動車業界団体がまとめた1〜12月の全体での国内新車販売は556万2752台と、前年比で3.5%のプラスを記録した。カテゴリー別では登録車が同0.8%増の329万98台で、軽自動車は同7.6%増の227万2654台。軽自動車の台数は統計開始以来の過去最高で、同時に全体に占める比率は40.9%と、暦年で初の4割超えを達成した。増税後の反動減でも比較的台数を落とさなかった軽自動車の堅調ぶりが、はっきりと表れた形だ。

12月単月で見ると、トータルでの国内新車販売は前年同月比2.1%増の43万1913台で、6カ月ぶりのプラスを記録する。カテゴリー別では登録車が同8.8%減の23万1959台と5カ月連続での前年割れで、一方の軽自動車は同18.5%増の19万9954台と3カ月ぶりに前年を上回った。

“軽高登低”の傾向は、車名別ランキングにも表れた。2014年に最も売れたのは、軽自動車のダイハツタント。車名別で軽自動車が首位に立つのは、2008年のスズキワゴンR以来6年ぶりである。第2位には前年首位のトヨタアクアがランクイン。第3位にはホンダフィットが、第4位にはトヨタ・プリウスが入った。以降の5〜10位は、すべて軽自動車が占める。ちなみに、メーカー別での2014年の軽自動車販売は、スズキが8年ぶりに首位に返り咲いた。

12月単月での車名別ランキングでは、さらに軽シフトが鮮明になった。首位に就いたのはスズキ・ワゴンRで、実に3年7カ月ぶりの頂点だ。続く第2位にはダイハツ・タントが、第3位にはダイハツ・ムーヴが入り、トップ3を軽自動車が独占した。上位10車のうちの登録車を見ると、前月首位のトヨタ・アクアが第4位、トヨタ・プリウスが第9位と、わずか2台にとどまる。業界関係者は「2015年の初売り期間でも、軽自動車の引き合いのほうが登録車より多い。今後予想される消費者動向や新車スケジュールを踏まえても、軽自動車人気は続きそう」と分析した。

2014年12月 車名別乗用車販売台数ランキング

メーカー モデル 販売台数
1 トヨタ アクア 233,209
2 ホンダ フィット 202,838
3 トヨタ プリウス 183,614
4 トヨタ カローラ 114,331
5 トヨタ ヴォクシー 109,174
6 日産 ノート 106,765
7 ホンダ ヴェゼル 96,029
8 トヨタ ヴィッツ 89,496
9 日産 セレナ 76,909
10 トヨタ ノア 69,605
11 トヨタ ハリアー 64,920
12 ホンダ フリード 54,313
13 日産 エクストレイル 53,736
14 トヨタ パッソ 49,770
15 トヨタ クラウン 49,166
16 マツダ デミオ 48,564
17 スバル インプレッサ 45,841
18 ホンダ ステップワゴン 42,743
19 マツダ アクセラ 42,527
20 スズキ スイフト 39,382
21 トヨタ スペイド 38,733
22 トヨタ ヴェルファイア 36,734
23 スズキ ソリオ 32,857
24 ホンダ オデッセイ 32,749
25 スバル レヴォーグ 30,258
26 マツダ CX-5 29,466
27 トヨタ ポルテ 26,648
28 スバル フォレスター 25,921
29 トヨタ アルファード 25,863
30 トヨタ エスティマ 25,688

2014年12月 車名別軽四輪販売台数ランキング

メーカー モデル 販売台数
1 スズキ ワゴンR 18,255
2 ダイハツ タント 17,078
3 ダイハツ ムーヴ 16,361
4 ダイハツ ミラ 15,044
5 ホンダ N-BOX 14,480
6 スズキ アルト 11,845
7 スズキ スペーシア 11,283
8 日産 デイズ 10,574
9 ダイハツ ウェイク 9,354
10 スズキ ハスラー 8,919
11 ホンダ N-WGN 8,401
12 スズキ MRワゴン 4,131
13 三菱 eK 3,486
14 ホンダ N-ONE 2,031
15 スズキ ジムニー 1,630

 

2014年の登録車に占める輸入車の割合は過去最高の8.8%を記録

輸入車の新車販売は、国産登録車に比べると反動減が小さかったようだ。2014年の外国メーカー車の新規登録台数は前年比3.4%増の29万196台と、5年連続で前年実績超えを記録。全登録車に占めるシェアも、過去最高の8.8%となった。JAIA関係者は「駆け込み需要では輸入車全般、増税後はとくに高価格帯の販売が好調だった。主要メーカーの積極的な商品展開や販売キャンペーンも功を奏した」と、好成績の理由を解説する。一方、目立った新型車がなかった日本メーカー車は同30.2%減の4万5764台にまで落ち込み、輸入車全体でも同2.9%減の33万5960台にとどまった。

12月単月では外国メーカー車が前年同月比5.4%増の3万3791台と、3カ月ぶりにプラスに転じ、販売台数も12月としては過去最高を記録する。日本メーカー車含でも同2.2%増の3万6391台となり、9カ月ぶりに前年超えを達成した。

2014年のブランド別成績では、フォルクスワーゲンが過去最高の6万7438台(前年比0.2%増)を登録して15年連続での首位に輝く。続く第2位には、これまた過去最高の6万834台(同13.2%増)を登録したメルセデス・ベンツが位置。第3位には同0.9%減に収めたBMWが、第4位には同9.5%増を記録したアウディが入り、ドイツ四天王の強さが改めて示された。一方、車名別ではフォルクスワーゲン・ゴルフが27年連続での第1位を獲得し、続く第2位にはBMW MINIが、第3位にはメルセデス・ベンツ・Cクラスがランクインした。

12月単月のブランド別成績は、フォルクスワーゲンが前年同月比3.6%減ながら7449台を登録して2カ月ぶりのトップに就く。第2位には同17.1%増のメルセデス・ベンツがランクイン。続く第3位には同2.4%増のBMWが、第4位には同9.8%増のアウディが入った。ちなみに、12月から新ブランドとしてアバルト単独の登録台数が公表されるようになり、当月190台からのスタートとなった。

2014年12月 車名別輸入車新規登録台数ランキング

メーカー 12月 2014年累計
1 VW 7,449 67,438
2 Mercedes-Benz 7,304 60,839
3 BMW 5,820 45,645
4 Audi 3,483 31,413
5 Nissan 1,321 23,344
6 BMW MINI 2,403 17,596
7 Toyota 1,000 16,446
8 Volvo 1,344 13,520
9 Fiat 532 7,289
10 Jeep 687 6,692
11 Peugeot 684 5,710
12 Mitsubishi 276 5,598
13 Porsche 1,043 5,385
14 Ford 371 4,783
15 Renault 452 4,662
16 Land Rover 260 3,225
17 Alfa Romeo 375 2,661
18 Citroen 209 2,321
19 Maserati 183 1,407
20 Chrysler 118 1,292
21 Chevrolet 100 1,253
22 smart 51 1,114
23 Jaguar 135 1,073
24 Cadillac 95 968
25 Ferrari 75 561
26 Dodge 38 504
27 BMW Alpina 31 428
28 ABARTH 190 356
29 Suzuki 0 330
30 Lotus 19 321
31 Bentley 28 317
32 Lamborghini 15 187
33 Aston Martin 18 168
34 Rolls Royce 15 154
35 GMC 10 92
36 Hyundai 3 92
37 Mclaren 10 88
38 DS 86 86
39 Honda 3 46
40 Scania 3 43
41 Lancia 1 38
42 Rover 3 38
43 Hummer 3 36
44 Morgan 2 21
45 Pontiac 1 13
46 MG 0 11
47 Buick 0 10
48 Autobianchi 2 7
49 Saab 1 5
50 Unimog 2 4
51 Detomaso 0 3
52 Bugatti 0 2
53 DAEWOO 0 2
54 Mini 0 2
55 Opel 0 2
56 Maybach 0 1
57 PROTON 0 1
58 RUF 0 1
59 Saturn 0 1
60 GMDAT
61 Isuzu
62 Kia
63 Ssangyong
64 Others 137 315

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