アルファ・ロメオ GTV6 BSCCレーサー(1) 眠っていたのは鶏小屋 徹底レストアでオリジナルを保つ

公開 : 2026.07.26 17:45

GTV6が眠っていた鶏小屋のような場所

「鶏小屋のような場所へ、クルマと部品が押し込まれていました。在庫を確認して連絡すると答えてくれたんですが、結局連絡はなかったです」と、メルビンが回想する。

だが2009年に、サーキットでドゥーリーと再開すると、在庫リストを作ったことを教えてもらう。すぐに鶏小屋へ向かうと、スポンサーカラーのホワイトに塗られた、GTV6が目に飛び込んできたらしい。

アルファ・ロメオ GTV6 BSCCレーサー(1982年式)
アルファ・ロメオ GTV6 BSCCレーサー(1982年式)    ジャック・ハリソン(Jack Harrison)

「ナポリーナ(ARDT)仕様なのか確認すると、案の定そうでした。彼から購入した時点では、悲惨な状態でしたよ。CSRのワークショップへ運びレストアに着手し、ボディシェルを仕上げるだけで相当な作業になりました」

「何しろ、このクルマの部品は残っていません。自分たちがレーシングカー用の部品を提供している理由の半分は、他にないからということもあります」

パネルを継ぎ足しても基本的にはオリジナル

「ルーフは腐食していて、交換は避けられませんでした。1985年のスポンサー主催イベントでクラッシュし、補修されていたんですが、そこからサビが進んだようです。最終的にフロアも交換。リアパネルも大幅に手を加えています」

「トランスミッション・トンネルには、昔にジャッキアップされた跡が残っています。レースで、フライホイールが突き破った跡もそのまま。多くの部分でパネルの継ぎ足しが必要でしたが、基本的にはオリジナルを保っています」と、彼が続ける。

アルファ・ロメオ GTV6 BSCCレーサー(1982年式)
アルファ・ロメオ GTV6 BSCCレーサー(1982年式)    ジャック・ハリソン(Jack Harrison)

レース前提の小さなメーターパネルへ収まる回転計は、スタック社製。ステアリングホイールの擦れたリムが、これまでの活躍を物語る。

この続きは、アルファ・ロメオ GTV6 BSCCレーサー(2)にて。

記事に関わった人々

  • 執筆

    サイモン・チャールズワース

    Simon Charlesworth

    英国編集部
  • 撮影

    ジャック・ハリソン

    JACK HARRISON

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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