モダンなツートーンが標準 ヒルマン・ミンクス・カリフォルニアン(2) 過剰設計のモノコック 不振だったクロームメッキの英国車

公開 : 2026.10.04 17:50

北米で不振だったクロームメッキの英国車

ステアリングは、反応が悪くないものの正確性はイマイチ。このハードトップ・クーペは、真珠のネックレスで着飾ったような当時のご婦人が、手袋をつけて運転したはず。

エキゾチックな魅力だけでなく、都会的な雰囲気もあり、その頃の若者にも似合っただろう。後にビートルズのマネージャーになるブライアン・エプスタイン氏は、21歳の誕生日に、ミンクス・カリフォルニアンを両親からプレゼントしてもらったらしい。

ヒルマン・ミンクス・カリフォルニアン(1953~1956年/英国仕様)
ヒルマン・ミンクス・カリフォルニアン(1953~1956年/英国仕様)    ジャック・ハリソン(Jack Harrison)

ミンクス・カリフォルニアンは、英国の自動車メーカーがクロームメッキで飾ったモデルを作れば、北米で売れると考えていた時代を物語る。同じ思考で生まれたオースチン・アトランティックは既に生産を終えていたが、ヒルマンはまだ諦めていなかった。

アメリカ人は、高級なサルーンや高性能なスポーツカーを求めていた。特に速くはない、派手なファミリーカーではなかった。マリリン・モンロー氏が銀幕を賑わせていた国へ、英国版モンロー、ダイアナ・ドース氏を売り込んでも意味がないように。

協力:リチャード・アッシャー氏、グレート・ブリティッシュ・カー・ジャーニー

ヒルマン・ミンクス・カリフォルニアン(1953~1956年/英国仕様)のスペック

英国価格:723ポンド(新車時)/7000ポンド(約146万円)以下(現在)
生産数:9万4123台(フェイズVIII系合計)
全長:4000mm
全幅:1613mm
全高:1486mm
最高速度:117km/h
0-97km/h加速:23.0秒
燃費:10.6km/L
CO2排出量:−g/km
車両重量:1043kg
パワートレイン:直列4気筒1390cc 自然吸気 OHV
使用燃料:ガソリン
最高出力:43ps/4400rpm
最大トルク:9.1kg-m/2200rpm
ギアボックス:4速マニュアル/後輪駆動

ヒルマン・ミンクス・カリフォルニアン(1953~1956年/英国仕様)
ヒルマン・ミンクス・カリフォルニアン(1953~1956年/英国仕様)

記事に関わった人々

  • マーティン・バックリー

    Martin Buckley

    英国編集部ライター
  • ジャック・ハリソン

    JACK HARRISON

    英国編集部フォトグラファー
  • 中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

ヒルマン・ミンクス・カリフォルニアンの前後関係

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