【連載:清水草一の自動車ラスト・ロマン】#42 デートカーの帝王!トヨタ・ソアラの誕生と終焉
公開 : 2026.10.02 12:05
ソアラほど純粋な憧れを抱いたクルマは他になし!
我が生涯において、ソアラほど純粋な憧れを抱いたクルマは他にない。その約10年後、私はフェラーリに強烈な憧れを抱くことになるが、フェラーリを買えば、同時にとてつもない苦難も待ち受けている(だろう)。しかしソアラにはそんなものは皆無。ただただ純粋に、未体験の豊かさがそこにあるような気がしたのである。
とは言うものの、結局私はソアラよりもガゼールを愛した。当時、学生がソアラを乗り回すなんてのは、『自家用ジェットを乗り回すドラ息子』みたいな感覚だったし、ソアラはATで、テクを磨くのに適していなかったからである。

一方、父はソアラをいたく気に入り、2代目も購入した。ただ2代目ソアラは、フェンダーミラーからドアミラーに変更されていたので、「見ずらい」と不満を漏らしていた。
そこで3代目ソアラに買い替えた際は、オプションのフェンダーミラーを注文した。私はそれを聞いて卒倒しそうになったが、後の祭りだった。
3代目ソアラは、それまでの日本的なカッコ良さを捨て、アメリカ志向のボヨーンとしたデザインが不評だったが、そこにフェンダーミラーが付くと、この世のものと思えないほどカッコ悪かった。それはまさにソアラ神話の終焉……と思ったのは私だけですが、あれはホラーレベルでした。涙。
(つづく/隔週金曜日掲載、次回は10月16日金曜日公開予定です)



























