馴染めなかったターボラグ 物議を醸したエンジン 30選(後編) 不評だったダウンサイズ、空冷から水冷への大転換も

公開 : 2026.10.09 12:05

TVRスピード・シックス

こちらは3.6Lまたは4.0Lの直列6気筒エンジンで、2000年代初頭にサガリス(写真)を含む多くのTVR車に搭載された。TVRのV8ほど刺激的ではないにせよ、優れた性能を発揮したが、その信頼性の低さからすぐに物議を醸すことになった。

プロトタイプエンジンの設計者は、TVR製エンジンに内在する問題を解決するための「性能・信頼性向上パッケージ」を考案した。ただし、信頼性について何の問題もなかったという人もいたことは明記しておくべきだろう。

TVRスピード・シックス
TVRスピード・シックス

フォルクスワーゲンEA189

一般には「2.0 TDI」として知られ、ジェッタ(写真)を含む多くのフォルクスワーゲン・グループ車に搭載されたEA189ディーゼルエンジンは、基本設計自体に問題はない。実際、力強さ、比較的滑らかな走り、そして低燃費を実現し、成功しているように見えた。しかし、そこには400億ドルもの損失をもたらす暗い秘密が隠されていた。

このエンジンには不正装置が組み込まれており、試験中には、実際の公道走行時よりも排気ガス排出量を大幅に低く見せかけていたのだ。このスキャンダルは「ディーゼルゲート」として知られ、他のメーカーが生産したエンジンについても同様の不正が明るみに出るきっかけとなったが、その汚名は他のどのエンジンよりもEA189に強くこびりついてしまった。

フォルクスワーゲンEA189
フォルクスワーゲンEA189

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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