1000馬力超のフラット6は3.6から4Lへ拡大 ギュンターワークスF-26(1) 見惚れるほどのカーボンボディ 26台限定で約2.5億円から

公開 : 2026.09.05 17:45

北米のレストモッドガレージ、ギュンターワークスによる993型911の最新作、F-26にUK編集部が試乗します。4.0Lツインターボで最高出力は1000馬力以上と圧巻の動的能力を誇り、高次元の旋回性能を兼ね備えるようです。

普通のガソリンでも最高出力は1014ps

2022年に筆者が試乗した、ギュンターワークスの993スピードスター・リマスタードは、441psだった。素晴らしいモデルへ仕上がっていたが、そこまで圧倒される速さとはいえなかった。しかし、4年後の最新作は大幅な進化を遂げている。

今回試乗したのは、同じく993型ポルシェ911をベースとした、F-26。バイオエタノールに15%のガソリンを混ぜた燃料、E85を使用すると、最高出力は1082psに達するとか。普通のガソリンを注いでも、1014psに届くという。

ギュンターワークスF-26(993型ポルシェ911ベース)
ギュンターワークスF-26(993型ポルシェ911ベース)

今回のデモ車両は、試乗を前提に900馬力程度へ抑えられていた。それでも、車重は1247kgと軽いから、ハイパワーなことに間違いない。

ギュンターワークス社はカリフォルニア州を拠点に、911のレストモッドを手掛けてきた。彼らの特徴といえるのが、この業界では定番といえる964型ではなく、最後の空冷フラットシックスを積んだ、30年ほど前の993型を素材にしていることだろう。

26台の限定で約2億5000万円から

同社は、カーボン製エアロや鍛造ホイールを得意とする、ヴォルシュタイナー社から派生した企業。モダンに仕上げることも、クラシカルに仕上げることも、自由自在といえる。F-26のように、その中間といえるレーシーなスタイルも。

少量生産を基本とし、F-26の生産数は数字が示す通り26台。そのかわり、お値段は約118万ポンド(約2億5370万円)からと、レストモッド水準でもお高め。投じられる手間暇を考えれば、法外なものとはいえないだろう。

ギュンターワークスF-26(993型ポルシェ911ベース)
ギュンターワークスF-26(993型ポルシェ911ベース)

この開発のきっかけとなった存在が、1980年代の930型911 ターボに存在した、フラットノーズ仕様。そのフラットノーズは、レーシングカーのポルシェ935に影響を受けたものだった。F-26のボディサイドに空いたエアインテークが、象徴的だ。

カーボン製ボディに独自開発のサスペンション

デモ車両は、英国の基準を満たすため、通常の993型へ通じる丸いヘッドライトを備える。しかし北米仕様のF-26には、フェンダーラインと一体になった、フラットなヘッドライトが与えられる。これ以前には、リトラクタブル式の限定仕様も存在していた。

ボディパネルは、ダイナミックなエアロキットも含めて、基本的にカーボン製。ボディシェルは大幅に強化され、ねじり剛性は200%増しだと主張される。

ギュンターワークスF-26(993型ポルシェ911ベース)
ギュンターワークスF-26(993型ポルシェ911ベース)

サスペンションは、前が独自開発のダブルウィッシュボーンで、取付部分も強化済み。リアはマルチリンクで、ホイールベースが伸ばされている。

ダンパーはリザーバータンク付きの可変式で、モードはコンフォート、スポーツ、トラック(サーキット)の3段階から選択できる。アーム類などはボールジョイント化され、快適性は二の次といえるが、試乗場所はサーキットだから不都合はない。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・プライヤー

    Matt Prior

    役職:編集委員
    新型車を世界で最初に試乗するジャーナリストの1人。AUTOCARの主要な特集記事のライターであり、YouTubeチャンネルのメインパーソナリティでもある。1997年よりクルマに関する執筆や講演活動を行っており、自動車専門メディアの編集者を経て2005年にAUTOCARに移籍。あらゆる時代のクルマやエンジニアリングに関心を持ち、レーシングライセンスと、故障したクラシックカーやバイクをいくつか所有している。これまで運転した中で最高のクルマは、2009年式のフォード・フィエスタ・ゼテックS。
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

ギュンターワークスF-26の前後関係

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