BMW X1 xDrive 25d

公開 : 2015.07.17 23:50  更新 : 2017.05.23 10:25

テストに供するトップ・グレードにあたるxDrive 25d同様、ほとんどのモデルの駆動方式は標準で4WDとなる。エンジンが横置きとなることによって4WDシステムは完全なる新設計に。エレクトロ-ハイドロリック多板クラッチを組み合わせることから、トルク・ロスは先代から30%減を達成したのだそうだ。

ウエイト・セーブにも抜かりはない。あたらしいX1のエントリー・グレードにあたるsDrive 18dの車重は135kg減の1430kgに。テスト車は装備が増えたため1575kgとなるが、それでも10kg軽量になっている。

ダイエットを可能にしたのは、使用するマテリアルとテクニックを磨きあげたことが大きい。

熱間成形の高強度鋼とアルミニウムがボディの大部分を覆い、フロントのバルクヘッドとBピラーには、1枚のパネルに異種鋼鈑をつなぎ合わせることによって素材特性を変えるテーラード・ブランクと呼ばれる工法も採用。ボンネット単体はアルミニウム製となり、前後のアンチ・ロール・バーはチューブ型となる。

xDrive 25dの最高出力は先代から13psアップの231psへと増強。トルクはこれまでと同じ45.9kg-mとなる。

ローエンドの力強さと、ミドル・レンジのフレキシビリティは6.6秒という0-100km/hタイムと235km/hの最高速度が物語っている。燃料消費率は1.8km/ℓアップの20.0km/ℓ、CO2排出量は13g/km減の132g/kmとなる。

長い距離を走らせて心から驚かされたのは、ギアボックのシフト・クオリティである。伝統的にBMWが組んでいたZFからの供給を断ち切り、日本のスペシャリストであるアイシン製にシフトしたことが理由のようだ。先代の6速ユニットに代わって8速のオートマティックを標準としたことにより、燃料消費率を底上げしただけでなく、小刻みな変速ゆえの全般的ななめらかさも実現している。

ドライビング・エクスペリエンス・コントロールと呼ばれるドライブ・システムを標準採用にすることにより、コンフォート/スポーツ/エコ・プロのモードが選べるようになった。スロットル/ギアボックス/ステアリング/ダンパー(可変オプションの場合)のマッピングが変わる仕組みだ。

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