クルマ好きの仲間と過ごす、最高に贅沢な時間【クロプリー英国版編集長コラム/クルマ漬けの毎日から】
公開 : 2026.08.10 17:05
クルマ好きが集まる会「チキン・シェッド・ラン」に参加しました。チキン・シェッド(chicken shed)とは「鶏小屋」のことですが、どのような会でしょうか? 本国版AUTOCAR編集長スティーブ・クロプリーによるコラムです。
クルマ好きが集う会
「チキン・シェッド・ラン」と呼ばれる集まりを、私はこの数か月間ずっと楽しみにしていた。
この会はAUTOCARに寄稿するライターのリチャード・ブレムナーが数年前から始めた。

ブレムナーと数人の仲間は、かつて鶏小屋(チキン・シェッド)として使われていたロンドン近郊のある場所に、彼らの「とっておき」のクルマを持ち込んで保管している。
その鶏小屋に、ブレムナーが気の合う友人たちを招いたことがきっかけとなり、この会が始まったのだ。
以来、チキン・シェッドの仲間たちは他の場所でも集まるようになった。
チキン・シェッドの仲間たち
先週末には、約30人がバーミンガム近郊にあるウィトル交通博物館(Wythall Transport Museum)に集合し、お茶を飲み、会話を楽しみ、この博物館を代表する展示車両に乗せてもらった。
それは鋼鉄製フレームを持つ、1931年式の「AECリージェント」と呼ばれるシャシーをベースに製造された2階建てバス。

このバスはかつて、ある隠遁者の住まいだったこともあり、その人はよく散弾銃を携えていたという。なんとも変わった経歴を持つバスだ。
そのあと私たちは、ミッドランド・レッド(1980年代初頭までイギリスのミッドランド地方で赤いバスを運行していた会社)の1965年式のパワフルな長距離バスにも乗せてもらった。
このバスは、イギリス初の本格的な高速道路であるM1が開通して間もない頃、鉄道に対抗するために製造された。鉄道より速くて快適な旅ができるバスを目指してつくられたのだ。
飽きることなくクルマ談義
ブレムナーと私はそれぞれ、同じパープルカラーのアルピーヌA110で会場へ行き、2台を並べた。またブレムナーは、気性の荒さが魅力的な3代目(C3)シボレー・コルベットのスティングレイをコリン・グッドウィン(自動車ライター)に貸していた。
元ヴォグゾール社長のスティーブン・ノーマンは新車のコルベットに乗ってやって来た。またAUTOCARのマット・プライヤーは、最近手に入れたモーガン・スーパー3を駆って登場し、皆の注目を集めた。

この他にも、数台のポルシェ911、ワンオーナーで完璧なコンディションのプジョー205 GTIも姿を見せた。かつてローバーで広報責任者を務めたデニス・チック(今回の交通博物館でホスト役)は、MGFで参加。
またジャーナリストのジョン・シミスターはローバー2000で現れ、まだ他にも興味深いクルマがたくさん集まった。
私たちはレースなどの競争はいっさいせず、何台かのバスに乗り、お茶を飲み、サンドウィッチを食べ、飽きることなくクルマ談義に花を咲かせた。
退屈だと思う人もいるかもしれない。だが私は、子供の頃に読んだ『たのしい川辺』(ケネス・グレアム作/原題:The Wind in the Willows)という本のなかで、川ネズミ(ラッティ)が次のように言っていたのを思い出していた。
「ボートに乗って、ただぶらぶらと気ままに過ごすことほど、価値のある楽しいことは他にない」。私たちの場合、それはボートではなく「クルマ」なのだ。




































































