ホンダ・シビック1.0プロトタイプ

公開 : 2015.10.29 23:40　　更新 : 2017.05.29 19:09

■どんな感じ?

テスト会場は栃木県にあるホンダのR&Dセンター。組み合わせるのは6速のマニュアル・トランスミッションだった。

まずはじめに、129psという数字から想像するほどの速さを味わえないことを言っておかなくてはならないが、トルクのおかげで低速域は十分に力づよい。

特に1.8ℓエンジンを搭載したモデルのオーナーならば、5、6速の高速巡航でいかにターボがアシストしてくれるかが体感できるはず。

ホンダ側はわれわれが飛ばしすぎないように5700rpmあたりに赤いテープを貼っていたのだが、そこまで回さずとも太みのあるトルクだと感じられる。

ただしエンジンそのものは決して回りたがる類ではない。またフォードのエコブーストよりも粗雑な音だと感じる。プロトタイプの時点でこのようなことを書くのは躊躇われるが、プロトタイプ末期であるだけに少し不安になってしまった。

ペダルとシートを介して振動が伝わることはあまりないものの、3気筒特有の音は車内にもコトコトと伝わってくる。特に高速巡航時、3000rpm、129km/hあたりでは気になって仕方がない。NVHエンジニアはかなり努力しなければ、改善されないだろう。

■「買い」か?

新型シビックがまだ販売されていないため、まだまだ待たなければならない。

仮にデビューをすれば、1.8ℓの自然吸気ユニットに比べて経済的な燃料消費率やランニング・コストの恩恵を受けることになるはずだが、まだまだ改良すべきところがとても多いのが現状である。

(ジョン・マキロイ)