BMW 740i

公開 : 2015.11.21 23:50  更新 : 2021.10.11 08:58

■どんなクルマ?

BMWのフラッグシップサルーンたる7シリーズが、1977年デビューの初代から数えて6代目の新型にモデルチェンジした。そのエクステリアは、個性的だった先々代の反省か、大人しいデザインテイストに戻った先代のスタイルを基本キープしているようにも見える。

ところが細部に目をやると、また印象が変わる。新採用のレーザーライトのための鋭い形状のヘッドライトや、ぐっと大きくなったキドニーグリル、それにドアの下を走る前端を跳ね上げた大胆な形状のモールディングなどのディテールが、各部を一段とアグレッシブに演出して、しかも新しく魅力的な印象を醸し出す。

ボディには標準型とロングホイールベースの2種類があるが、そのサイズは先代とほとんど変わっていない。まず標準3070㎜、ロング3210㎜というホイールベースの数値が先代と同じままだし、前者で5110×1900×1480㎜、後者で5250×1900×1485㎜というボディ外寸も、先代からほんの少し拡大されているにすぎない。

となると、構造的には先代のキープコンセプトなのかと思いきや、そうではない。新型のボディは、これまでのアルミとスチールのハイブリッドに加えて、CFRP=カーボンファイバー強化樹脂を随所に使ったカーボンコア構造を新採用して高剛性と軽量化を両立、先代よりねじり剛性を上げながら、最大で130kgもの重量を削り取っているという。

記事に関わった人々

  • 吉田 匠

    Takumi Yoshida

    1947年生まれ。1971年、青学大卒業と同時に「CAR GRAPHIC」編集部に。スポーツカーの試乗記などを手掛け、FJ1600などのレースにも参戦、優勝経験数回。1985年、同社を退社、フリーランスのモータージャーナリストになる。「ポルシェ911全仕事」等、単行本多数。旧いスポーツカーに目がなく、愛車はポルシェ356B、ロータス・エランS2、他。

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