スズキのBセグメントSUV『eビターラ』は初のEVとして乗りたい(前編) エンジン車から乗り換えても違和感なし

公開 : 2026.02.02 12:05

スズキのBEV世界戦略車第一弾となる、BセグメントSUVの『eビターラ』。先日日本仕様が正式に発売され、その公道試乗会に参加しました。前編では、2WD、4WD両車に乗って見た第一印象を篠原政明がレポートします。

あまりEVを強調しないスタイリング

スズキのBEV世界戦略車第一弾となる、BセグメントSUVの『eビターラ』。インドのグジャラート工場で生産されるが、日本仕様に関しては昨年6月に袖ヶ浦フォレストレースウェイでプロトタイプ試乗会、9月16日に発表会が行われ、そして今年1月16日から発売が開始された。

この度、日本仕様が発売されたことで、満を持してメディアに向けた公道試乗会が開催された。個人的には袖ヶ浦での試乗会にも参加したが、サーキットと公道では走り方も違うし印象も異なるはず。早速乗ってみることにしよう。

スズキのBEV世界戦略車第一弾、BセグメントSUVの『eビターラ』に試乗。こちらはZグレードの2WD。
スズキのBEV世界戦略車第一弾、BセグメントSUVの『eビターラ』に試乗。こちらはZグレードの2WD。    平井大介

『ハイテク&アドベンチャー』をテーマにしたデザインは、EVの先進感とSUVの力強さを併せ持ち、力強さを感じる。とはいえ、EVを強調しすぎる奇をてらったようなスタイリングではなく、永く付き合えそうな印象だ。

サイズ的には、全長は4275mmとトヨタヤリスクロスより少し長いくらいだが、全幅は1800mmでBセグSUVとしてはけっこうワイド。それでもSUVならではで目線は高く、視界が良く車両感覚はつかみやすい。

試乗車は上級グレードの『Z』で、まずは2WD(61KWh)から。電動アジャストでシートポジションを合わせ、ステアリングポスト左下のスイッチをオンにしてシステムを立ち上げ、ダイヤル式のセレクターをDに入れて走り出す。

ちなみにこのセレクターはトヨタbZ4Xスバルソルテラと同じ形状だが、個人的に試乗序盤はDとR表示を確認しながらの操作になった。これは多少慣れが必要だろう。

袖ヶ浦で試乗したときと変わらぬ印象

セレクター右のスイッチで、ドライブモードはエコ/ノーマル/スポーツの3段階に切り替えられる。アクセルペダルをベタ踏みすると、エコでも十分以上に速く、スポーツと加速感はほとんど変わらない。パーシャルスロットルだと加速の違いは分かるが、それでも市街地走行ならエコでもさして不満は感じない。ただ、エコはエアコンの効きなどを制御するので、夏場は少し辛いかもしれない。

市街地を走っての印象は、袖ヶ浦で試乗したときと大きくは変わらなかった。発進時や加速時などに、BセグメントのSUVとしては少し重めな1800kg近い車両重量を感じるものの、ボディの剛性感は高そうだ。これにEVならではの静かさも加わって、走りは終始快適だ。

『電気自動車に乗っている』と身がまえず、気軽に乗れそうな乗り味やデザイン。
『電気自動車に乗っている』と身がまえず、気軽に乗れそうな乗り味やデザイン。    平井大介

メーターとセンターディスプレイを同一平面上に配置した『インテグレーテッド・ディスプレイシステム』や、フローティングタイプのセンターコンソールなど、運転席の前に広がるインターフェースは今までのスズキ車より先進性を感じさせるが、さほど未来志向ではなく、普通のエンジン車に乗っていた人が乗り替えても違和感はないだろう。

乗り味についても、同じことがいえる。もちろん、シームレスな加速や、エンジンサウンドのない静かな室内はエンジン車とは違うが、『電気自動車に乗っている』と身がまえることなく気軽に乗れそうというのが第一印象だった。

記事に関わった人々

  • 執筆

    篠原政明

    Masaaki Shinohara

    1958年生まれ。某自動車雑誌出版社をめでたく? 卒業し、フリーランスのライター&エディターに。この業界に永くいるおかげで、現在は消滅したものを含めて、日本に導入されている全ブランドのクルマに乗ってきた……はず。クルマ以外の乗りものもけっこう好きで、飛行機や鉄道、さらには軍事モノにも興味があるらしい。RJC会員。
  • 撮影 / 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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