ドッカンターボのサーブ9000 乗るほど愛情が湧くアルファ・ロメオ164 ティーポ4プロジェクトのサルーンたち(3)

公開 : 2026.02.01 17:55

アルファとフィアット、ランチア、サーブの共同計画「タイプ4」 フェラーリのV8を積んだテーマ ブッソ設計のV6を積んだ164 ドッカンターボの9000 UK編集部が4台の個性に迫る

北欧の冬空を想起させる暗い車内

サープ9000には2.3L 4気筒ターボが載り、ランチア・テーマ8.32より少し強力。B234型ユニットは当初202psが主張されたが、今回の車両はフロントノーズが尖った後期型で、ダイレクト・イグニッションにより223psを得ている。

更にこれは、カールソン・パッケージ。専用ボディキットの他、16インチの3スポーク・アルミホイールに、車高が落ちるサスペンションも組まれる。

サーブ9000 カールソン(1984〜1998年/英国仕様)
サーブ9000 カールソン(1984〜1998年/英国仕様)    ジャック・ハリソン(Jack Harrison)

直立したダッシュボードが手前に迫り、運転席まわりは4台で1番タイト。サポート性はほどほどだが、バケットシートも備わる。ドアの内張りは厚みがあり、カーペットは毛足が長い。整ったセンターコンソールのデザインと相まって、高級感が漂う。

エアコンの操作パネルはサーブ900譲りだが、場違い感はなし。全面的にブラックな暗いコーディネートが、北欧の冬空を想起させる。

1385kgを刺激的に加速させる2.3Lエンジン

乗り心地は4台で1番硬く、ステアリングは重い。ブレーキは、テーマと同じくらい大径のベンチレーテッド・ディスク。回頭性は目からウロコなほど鋭く、ボディロールは小さい。タイトな操縦性で、コーナリングをより楽しめる。

8.8:1の圧縮比を得た2.3Lエンジンは、コンピューター制御で燃料が噴射されても、反応は今ひとつ。それでも、ドッカン・ターボ的な特性が面白い。アクセルペダルを踏み込むと、ブースト上昇とともに速度が増す。

サーブ9000 カールソン(1984〜1998年/英国仕様)
サーブ9000 カールソン(1984〜1998年/英国仕様)    ジャック・ハリソン(Jack Harrison)

トラクション・コントロールが介入しつつ、33.9kg-mの最大トルクが幅205のピレリP700タイヤをこじらせる。1385kgのボディを、刺激的に加速させる。

3台とは世代が異なるような164

アルファ・ロメオ164の魅惑的なツートーン・ドアを開くと、モダンなインテリアで迎えられる。エアコンとステレオの操作パネルには、細かなラインが施されたボタンが整然と並ぶ。リアの読書灯スイッチも同様。細部に至るまで、調和を感じる。

キーを回すプロセスから、高速道路でのロードノイズまで、3台とは世代が異なるよう。フィアット由来の部品を多用しつつ、開発へ多大な時間が投じられたことを伺わせる。

アルファ・ロメオ164 クアドリフォリオ(1987〜1998年/英国仕様)
アルファ・ロメオ164 クアドリフォリオ(1987〜1998年/英国仕様)    ジャック・ハリソン(Jack Harrison)

今回の164は、3.0L V6 12バルブエンジンを積んだクアドリフォリオ。10.0:1の高圧縮比で202psと26.9kg-mを発揮し、1444kgのボディを活発に走らせる。25mmほど車高が落とされたサスペンションには、アダプティブダンパーが標準で装備される。

この車両には、アルファ・ロメオ147 GTAのリミテッドスリップ・デフとブレーキが組まれ、ホイールも当時物のデザインだが17インチ。控えめな変更が好印象だ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    アーロン・マッケイ

    Aaron McKay

    英国編集部ライター
  • 撮影

    ジャック・ハリソン

    JACK HARRISON

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

ティーポ4プロジェクトのサルーンたちの前後関係

前後関係をもっとみる

関連テーマ

おすすめ記事

 

人気記事