エルゴノミクスもまた、オリジナルからあまり変わらず。ドライビング・ポジションも不快なほどにアップライトだし、シートの後ろのスペースも限られる。モヘア織りのルーフを組み立てるのは、おそらく博士号が必要だろう。しかし、あらためて聞く。モーガン4/4を買うのに実用性を求める人がどこにいるだろう?

■「買い」か?

というわけで、あまり長く乗らなければ、モーガン4/4を理にかなったクルマだと見なすことはむずかしいだろう。装備が少なければ、実用性もゼロ。パフォーマンスだって限られているのだから。

しかしながら、ちょっと乗っただけでは、このクルマのよさなんてわからない。

ルーフを開け、ドアを外せば、モーガン4/4と同じ魅力のあるクルマはほかにないと思うだろうし、トラクション・コントロール? エアロダイナミクス? ラジアル・タイヤ? 何がありがたいんだ? と思うかもしれない。

モーガン4/4の80thアニバーサリー・エディションは80台のみが売られ、65台がすでに売り切れ。モーガンの歴史に触れたいと少しでも思うのならば、急ぐほかない。

モーガン4/4 80thアニバーサリー

価格	£39,996(560万円)
最高速度	185km/h
0-100km/h加速	8.0秒
燃費	15.6km/ℓ
CO2排出量	143g/km
乾燥重量	795kg
エンジン	直列4気筒1595cc
最高出力	112ps/6000rpm
最大トルク	12.7kg-m
ギアボックス	6速マニュアル