「軽」のマイナスイメージを払拭 新型ワゴンR、クラス超えの出来

公開 : 2017.02.22 05:55  更新 : 2017.05.29 18:41

  • 前後スタビライザーがつかないハイブリッドFXは117.72万円から。

  • NAの「軽」なのにうるさくない。スズキの普通車づくりのノウハウがワゴンRを進化させた。

■「買い」か?

かつて軽セダンやワンボックスに変わるファミリー向け軽自動車の新形態として登場した初代ワゴンR。それから四半世紀が過ぎて、ハイトワゴンやクロスオーバーといった選択肢も増えたが、ファミリーカーとしての総合的な使い勝手という面では、やはり6代にわたって熟成されてきたパッケージングを持つワゴンR(軽ワゴン)に分があるといえるだろう。

日本独自の規格として限られた排気量と寸法の中で、安全性や環境性能そしてユーザーの希望や嗜好といった要件を摺り合わせ、ある意味ガラパゴス的な進化を遂げてきた軽自動車。中でもワゴンRはその代表的な車種ともいえる。そんなビッグネームのフル・モデルチェンジだけにスズキも力を入れてきたことは想像に難しくない。新世代のプラットフォームに本格的なハイブリッドシステム、先進的な安全デバイスそして冒険的なデザインと数多くの新要素を投入しながらも、紛うことなきワゴンRとしてまとめ上げてきた。

そして実際に乗ってみるとその実力は軽自動車だけではなくリッターカークラスをも脅かすほどだった。それも実用上 “必要充分” といったレベルではなく、クルマ好きとして「運転したくなるクルマ」といえる性能と質感を備えているのだ。今やフル装備の軽自動車は車両価格面でのアドバンテージが大きくない。しかし、燃料代や税金・車検などのランニングコストを低く抑えることができるのは大きいだろう。

今回の試乗では市街地を走ったに過ぎないのだが、僕の個人的な望みとしては長距離でも乗ってみたかった。新型ワゴンRはそれだけの実力と魅力を持っていたのだ。今回の記事を読んで気になったという方は、ぜひディーラーなどで試乗してみて欲しい。いや、ホント! 乗れば驚きますよコレ。

スズキ・ワゴンRハイブリッドFZ (セーフティパッケージ装着車)

価格 1,409,400円
全長×全幅×全高 3395×1475×1650mm
ホイールベース 2460mm
乾燥重量 790kg
エンジン 直列3気筒658cc
エンジン最高出力 52ps/6500rpm
エンジン最大トルク 6.1kg-m/4000rpm
モーター最高出力 3.1ps/1000rpm
モーター最大トルク 5.1kg-m/100rpm
ギアボックス CVT
サスペンション マクファーソンストラット / トーションビーム
ブレーキ ディスク / リーディング・トレーリング
タイヤ 155/65R14
燃費(JC08モード) 33.4km/ℓ

スズキ・ワゴンRスティングレー・ハイブリッドT

価格 1,658,880円
全長×全幅×全高 3395×1475×1650mm
ホイールベース 2460mm
乾燥重量 800kg
エンジン 直列3気筒ターボ658cc
エンジン最高出力 64ps/6000rpm
エンジン最大トルク 10.0kg-m/3000rpm
モーター最高出力 3.1ps/1000rpm
モーター最大トルク 5.1kg-m/100rpm
ギアボックス CVT
サスペンション マクファーソンストラット / トーションビーム
ブレーキ ベンチレーテッド・ディスク / リーディング・トレーリング
タイヤ 165/55R15
燃費(JC08モード) 28.4km/ℓ


▶ 徹底解説 / スズキ・ワゴンR
▶ 国内初試乗 / ダイハツ・ムーヴ・カスタムRS”ハイパーSA”
▶ 国内初試乗 / スズキ・ソリオ・バンディット・ハイブリッドSV
▶ 国内初試乗 / スズキ・アルトX

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