ロータス、ジーリーの経営の吉凶 ボルボを例に、今後を占う

公開 : 2017.06.04 12:10  更新 : 2018.04.26 14:56

いつかはエリーゼも一線を退く

幸運、精力的、野心的、決断力。

ここ最近会ったロータス関係者には、無縁に思えたフレーズの数々だが、彼らにやる気がないわけではない。

プロトンのように親会社が苦境にあっては、健全な会社運営は困難で、有能な技術者が他社に流出することもあるだろう。

昨年、ロータスが黒字に転じたことは特筆に値する。しかし、モデルレンジを再構築するためには、投入できる資金も、スタッフの数も、必要とされる水準にはとても届かない。

これまではなんとか凌いできたが、そろそろ新たなヒット作が必要だ。

エリーゼは異例なほど長く人気を保ち続けているが、ベテランアスリートがそうであるように、いつかは一線級の実力を保てなくなり、引退の時が来る。

また、大きな利益をもたらすほどの高額車でもない。上位機種のエヴォーラは存在するが、十分なセールスを記録してはいない。

ロータスには常に才能あるエンジニアが在籍してきたが、常に何かが足りない状態が続いてきた。

資金はいつでも投入されてきたわけではなく、場合によっては、顧客が求めるクルマ造りを主導するリーダーシップさえままならない。支持を集めるメーカーに、それらは欠けてはならないものだ。

人気ブランドが適切な商品を提供すれば、ひとびとはそれを買うはずなのだ。ロータスでなければ、と納得できるクルマさえあれば、それは売れて然るべきなのである。

そのために必要なこととは何だろう?

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