メーカーばかりの注目、理不尽? サプライヤー「GKN」 脇役の矜持

公開 : 2018.04.15 16:10  更新 : 2018.04.18 18:12

番外編 ツインスター・ハイブリッドシステムのすべて

今回のGKNドライブライン・ウインターテスト・プログラムの目玉は、メルセデス-AMG GLA45に取りつけた新開発のオール・ツインスター・ハイブリッドシステム、その名もGTD18だった。

標準の純機械式AWDシステムから、前車軸は機械式ツインクラッチのツインスターに、後車軸は電動2段変速のeツインスターX eアクスルに変わっている。後者はGKNのモーター・インバーター・高性能バッテリーで構成され、全体として「ゼロ・エミッション走行も可能な全4輪トルクベクタリング機能をもつプラグインハイブリッド車」になったと謳っている。後車軸の2段ギアは、すばやい発進と高速巡航の快適性に役立つという。

あいにく、アルヤェプログの氷上コースでは高速巡航を十分にためせなかった。かわりにポイントだったのは、オーバーステア傾向に調整したクルマのスロットルによるラインコントロール体験だ。このGTD18が全4輪コントロール可能ということは、さっき乗ったすばらしいジャガーE-PACEよりも機敏で安全ということだ。

はたしてイギリスのぬかるんだ道に向くのだろうかと思われるかもしれない。が、たとえばT字路を曲がったところでとつぜん今にも迫ってくるトラックに出くわしたとしよう。こんな場面でも、スロットルを開ければシステムは全トルクを外側の車輪に流し、スピンもせず安全に曲がらせてくれるのだ。

GKNドライブラインのAWD/eドライブ部門CEO、ピーター・メルグはいう。「OEM先メーカーがGTD18の全機能を取り入れるとは思っていませんが、要素要素は採用されるでしょう。これは実現可能な技術なのです」

おすすめ記事

 

自動車ニュースの人気画像