マクラーレンBP23 正式名「スピードテール」に F1後継車の名称が確定

公開 : 2018.07.26 18:40

最高速達成には課題も

マイク・フレウィットはジュネーブ・モーターショーにおいて、「非常にパワフルです。(1000psの)P1 GTRを超えるパワーを持ちます」とAUTOCARに語った。そして、「F1よりも乗降性にすぐれ、運転感覚も自然」とのことだ。

ただし、ハイパワーやそれに伴うハイスピードには困難がつきものだ。パーマーは「タイヤやその他のシステムの限界」に達しているという。実際、400km/超の世界は320km/hよりもタイヤ、エネルギー、空力の点で別次元といえる。

マクラーレンにとってのもうひとつの悩みの種は、その最高速テストを行う場所の選定だ。20年前にF1のテストに使った8kmのメインストレートを持つエーラ・レッシエンは問題外だ。なぜならこのコースを保有するフォルクスワーゲンブガッティを傘下に置き、シロンの最高速テストに使っているからだ。

一方、ナルドにあるようなボウル型の高速テストコースはスピードテールの限界を試すには不十分だ。パーマーは「ターマックでテストしたい」と語ってはいるが、世界最長級の滑走路では足りず、公道ではドライバーの安全が確保できない。結局のところ、ボンネビルのような塩湖でおこなうしかないかもしれない。しかし、そのような場所ではグリップレベルが低いため、タイヤが問題となる。

そしてブガッティはエーラ・レッシエンを顧客向けに使用しているが、マクラーレンはこのスピードテールのオーナーが限界に近い速度を体感できる場所を用意する必要があるだろう。

なおAUTOCARは以前にも、このクルマの開発風景を取材している。くわしくは「【初取材】マクラーレンBP23 3座ハイパーGTの開発現場」をご覧いただきたい。

おすすめ記事

 

自動車ニュースの人気画像