丘とスリルと腹痛と ジープ・ラングラーでルビコン・トレイルを走破

公開 : 2018.11.21 10:40

ルビコン・トレイルへ

さあ、大きくひと息ついたら2トンの車体とBFグッドリッチのタイヤを止めているブレーキペダルから、そろりと足をはなそう。

いよいよルビコン・トレイルへ足、もといタイヤを踏みいれる。さっきはペダルとしかいわなかったが、そのブレーキペダルがつくのは最新のジープラングラー、JL型だ。ちょっとばかり機能がふえて品質は大幅に良くなったが、うれしいことに基本的なところはこれまでとなにも変わっていない。

さっきいろいろと説明したのは、キャデラック・ヒルという区間の情景だ。ここを通りすぎる約15分のあいだというもの、上下左右におおきく振り回されるなかでクルマをぶつけたり底を打たないよう、ステアリングを握る手は汗をかきっぱなしだ。

それが、オフロードのニュルブルクリンク、あるいは世界最難関と目される所以だ。たしかに簡単に制覇できてしまうようでは、かえってがっかりだろう。

車軸を壊してしまうのではという懸念も、ここでは重くのしかかる。クルマがランド・ローバーだったらもっと気が気じゃないですよと、にこやかながら愛社精神の強い同行者もいう。

リノからクルマで1時間、エルドラド山地へ分け入ったこの辺境の地では、ちょっとしたことで道が塞がっただけでも「修復待ち」で1泊という羽目になりかねない。ほかの未開地と同じでまあ頻繁に起こることではあるが、その間悲惨な目に会うのも一緒だ。

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